新型コロナウイルスの感染が県内でも急速に拡大していることを受けて県は24日、国に対して「まん延防止等重点措置」の適用を要請しました。
県が適用を求めるのは今回が初めてで、対象地域は山形市と庄内全域、期間は今月27日から来月20日までとなる見込みです。
県は24日、新型ウイルスの対策などを話し合うために新型コロナの危機対策本部の会議を開きました。
その後開いた記者会見で吉村知事は国に対し、「まん延防止等重点措置」の適用を24日に要請したことを明らかにしました。
県が適用を求めるのは今回が初めてで、県によりますと、重点措置の対象は、▽山形市に加え、▽酒田市、鶴岡市、遊佐町、庄内町、三川町の庄内全域で、期間は今月27日から来月20日までとなる見込みです。
県内では24日までの1週間で合わせて496人が新たに新型ウイルスに感染していることが確認され、そのうち、▽山形市は150人、▽庄内の2市3町では271人と、この3市3町で県全体の感染確認のおよそ85%を占めています。
吉村知事は「オミクロン株は感染拡大のスピードが非常に速い。感染拡大防止のため県独自の緊急事態宣言や『特別集中期間』を設けて対応したこともあったが、とにかく今回は感染者が急増しているため、保健医療がひっ迫するという強い危機感がある」と述べました。
県は、重点措置の適用が政府に認められれば25日、改めて危機対策本部の会議を開き、▽3市3町の飲食店を対象にした営業時間の短縮要請や▽外出や移動の自粛、▽イベントの制限などの具体的な内容を決めることにしています。
【県民は】
県がまん延防止等重点措置の適用を政府に要請したことについて、県民からは「妥当な判断だ」「外に出かけてもいいか気になる」などの声が聞かれました。
山形市の40代の男性は「妥当だと思う。みんな気持ちが緩んでいるところもあるのでちょうど良い機会だと思う」と話していました。
山形市の70代女性は「趣味で卓球をやっているが、練習場所の体育館や公民館に行ってもいいのか気になる」と生活への影響を心配していました。
寒河江市の高校3年の女子生徒は「どんな措置なのかよく分かっていないので、具体的に自分たちが何をすればよいか、県として何をしているのか、吉村知事に分かりやすく教えてほしい」と話していました。
【「まん延防止」適用で】
「まん延防止等重点措置」が適用されると、対象となった都道府県の知事が特定の地域で対策を講じることができるようになります。
県によりますと、今回、山形県は対象区域を「山形市と庄内地域の2市3町」としています。
県は「まん延防止等重点措置」が適用された場合、▽飲食店で営業時間の短縮や酒類の提供、飲食時の人数が制限されるほか、▽県外への不要不急の移動の自粛、▽県の施設の休館などを検討するとしています。
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