ロシアがウクライナ国境に軍を集結させ、侵攻を警戒する欧米との間で緊張が高まっている。事態の打開に向け、年明けから双方の交渉が始まったが、合意への期待が膨らむどころか、侵攻への欧米側の懸念は強まる一方だ。何が起きているのか。対立点はどこにあるのか。五つの論点で整理してみた。
論点① 欧米とロシアの主張は?
米国などの情報によると、ロシアは昨年11月ごろからウクライナ南部のクリミア半島や、同国東部の国境近くに10万人規模の軍を集めているとみられる。バイデン米大統領が「彼(ロシアのプーチン大統領)は動くと予想する」と述べるなど、欧米側はロシアがウクライナに攻め込むとの懸念を強めている。
これに対してロシアは、ウクライナを攻撃するつもりはないが、国内のどこに軍を置くかを決めるのは自分たちの権利だと主張している。そのうえで、ロシアの近くの国で軍の訓練をしたり、軍事施設を置いたりしている米国やほかの北大西洋条約機構(NATO)加盟国の方こそ、緊張を高めている、と反発している。
論点② 本当にロシアはウクライナに侵攻するのか
1月に入り米国は、ロシアがウクライナ東部で「偽旗作戦」を実施するための工作員を準備配置したことを示す情報がある、と発表した。「偽旗作戦」とは、敵に成りすまして自軍に対して攻撃し、被害を受けたと見せかける偽装作戦のことだ。1月上旬にはウクライナ政府の多くの機関がサイバー攻撃を受けており、ロシアがサイバー攻撃をさらに拡大する可能性も指摘されている。
また、ロシアはベラルーシと…
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