昨年度の事故のうち、65%にあたる87件は冬用タイヤを装着する11月から2月までの冬場に集中しているほか、58%にあたる76件はタイヤ交換をしたあと1か月以内に発生しています。
国土交通省は、タイヤ交換を大型車の運行事業者が行うケースが多く、ナットの締めつけなどが十分ではないことや、タイヤ交換後に一定距離を走ると、ナットやボルトの金属どうしがなじんで緩まる「初期なじみ」が起き、その点検が十分でないことが背景にあるとみています。
12日に群馬県渋川市の国道で起きた事故では、左側の後ろのタイヤが外れましたが、国土交通省によりますと、昨年度の事故でも、左後輪が外れるケースは125件と、全体の95%を占めています。
大型車の構造や積み荷の重さによって、左後輪には大きな負荷がかかるほか、前輪と異なり、後輪は締めつけが緩んでもハンドルの振動が大きくなるなどの変化があまり起こらず、運転手が気づきにくいことが要因とみられるということです。
国土交通省は、今の時期は「初期なじみ」が起きやすいとして、運行前にナットやボルトの状況を点検し、緩みを締め直す「増し締め」を行うなど、対策の徹底を呼びかけています。
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