インドネシア・ジャカルタ(CNN) インドネシアの格安航空会社(LCC)スリウィジャヤ航空の旅客機が、首都ジャカルタの空港を離陸した直後に消息を絶った海域で、同機のものとみられる緊急脱出スライドが回収された。沿岸警備隊の幹部がCNNに語った。
ジャカルタからボルネオ島へ向かっていたスリウィジャヤ航空182便は、現地時間の9日午後2時40分ごろに交信が途絶えた。同幹部によると、機体が墜落したとみられる海上で午後7時から捜索を開始したところ、45分後にスライドが見つかった。
現場海域は風雨が強く、チームは暗視装置やレーダーを使って捜索作業を続けているという。
近くを航行していた漁船の乗組員3人がCNNに語ったところによると、同機が消息を絶った時間帯に爆弾か雷のような音が聞こえ、船は高さ2メートルほどの波に襲われた。周囲は暗く、雨が降っていた。墜落の現場は見えなかったが、燃料のにおいが漂い、破片のようなものが見えたため、陸へ戻って警察に通報したという。
スリウィジャヤ航空の責任者は9日の記者会見で、離陸前の機体に異常はなかったと述べた。
インドネシアでは2014年にエアアジア機、18年にライオンエア機の墜落事故が起きた。欧州連合(EU)は07年に起きたガルーダ・インドネシア航空機の重大事故を受け、同国の航空会社51社の域内乗り入れを禁止したが、その後、安全管理体制が改善されたとして、18年までに解除していた。
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