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Sunday, January 16, 2022

名護市長選告示 与党、選挙イヤー初戦に誤算 感染拡大が逆風に - 産経ニュース

16日告示の名護市長選は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設の行方に関わるだけでなく、岸田文雄政権の浮沈を占う沖縄の「選挙イヤー」の初戦となる。与党にとっては新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」感染拡大が逆風となっており、敗れる事態になれば夏の参院選や秋の知事選に向けて目算が狂う。

共産党や立憲民主党など移設反対派「オール沖縄」の活動を象徴する名護市の市長選で、自民、公明両党が推す現職の渡具知武豊氏が勝利すれば、今後の選挙に弾みが付く。オール沖縄は近年、保守系の離反で退潮傾向にあり、昨年10月の衆院選では名護市を含む沖縄3区で自民候補が9年ぶりに勝利した。

「沖縄3区で勝利した勢いを保って初戦の名護市長選に勝利し、参院選や知事選につなげていく」(昨年11月、自民の茂木敏充幹事長)。それが与党の選挙イヤー戦略で、辺野古移設を争点とせずに地域の経済振興を重点的に訴える構えだ。ただ、新型コロナ感染拡大で誤算が生じた。

感染拡大は沖縄県の米軍キャンプ・ハンセンのクラスター(感染者集団)が原因との見方が強い。オール沖縄勢力の玉城デニー知事は「激しい怒り」を表明し、米軍基地の在り方まで厳しく問われた。

政府は9日、蔓延(まんえん)防止等重点措置を沖縄県に適用。情報連絡員チームや自衛隊の看護師を沖縄県に派遣して感染対策強化を打ち出したが、自民沖縄県連関係者は「コロナと基地問題が結びつき、政府への反感が生まれている。感染者数が増え続ければ選挙は厳しくなる」と漏らす。政府・与党が1月中を目指していた観光支援事業「Go To トラベル」再開のメドも立たない。

自民は衆院選後の昨年11~12月、茂木氏や遠藤利明選対委員長、菅義偉前首相らが続々沖縄入りし、挙党態勢で名護市長選のテコ入れを図った。今月12日の渡具知氏の決起大会にも茂木氏が参加を予定していたが、重点措置適用に伴い大会はリモート開催に変更され、茂木氏と公明党の石井啓一幹事長はビデオメッセージを送った。

選挙期間中も県選出を除いて国会議員の現地入りを見送り、電話での支持依頼を余儀なくされる。党幹部は「党を挙げた戦いができず、参院選や知事選につながる初戦と位置付けるのは難しい」と語る。(田中一世)

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