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Sunday, March 14, 2021

戒厳令出たミャンマー、工場放火で中国人が多数負傷…治安部隊の発砲でデモ隊38人死亡 - 読売新聞

 【バンコク=津田知子】ミャンマーでクーデターを強行した国軍は14日夜、最大都市ヤンゴンの一部に、クーデター後では初めて、戒厳令を出した。国軍への抗議デモは14日も続き、治安部隊がデモ隊に発砲して、ヤンゴンや中部バゴーなどで少なくとも計38人が死亡し、1日の犠牲者としては最悪の規模となった。

 国内の人権団体「政治犯支援協会」によると、14日は未明から夜にかけて各地で抗議デモが行われ、ヤンゴンでは34人が治安部隊の弾圧で死亡した。第2の都市マンダレーや北部カチン州などでも計4人が亡くなった。2月1日のクーデター発生以降、デモ弾圧などによる市民の死者数は120人を超えたという。

 国軍は14日夜、国軍系テレビを通じて、ヤンゴンの工業地帯・ラインタヤ地区やシュエピタ地区に戒厳令を出した。両地区では国軍が行政権、司法権を握ることになり、これまでデモの取り締まりを担ってきた警察に代わり、国軍が治安維持の前面に出るとみられる。

 在ミャンマー中国大使館によると、ラインタヤ地区にある複数の中国資本の縫製工場が14日、放火された。多数の中国人従業員が負傷し、工場は閉鎖されたという。大使館はミャンマー側に対し、「すべての暴力を止め、中国企業や個人の安全を確保するための効果的な措置を取るよう求めた」とする声明を出した。

 国際社会からは国軍を非難する声が相次いでいる。国連でミャンマーを担当するクリスティン・ブルゲナー事務総長特使は14日、ミャンマー国内の関係者から殺人や拘束者への拷問などについて証言を得たとし、「流血が続いていることを強く非難する」との声明を出した。在ミャンマー英国大使館は、「治安部隊が人々に対して武力を行使していることに愕然がくぜんとしている」と批判した。

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