なんてったってHDMI 2.1対応よHDMI 2.1。
この1~2年で、自宅で楽しめるガジェットやコンテンツが売れに売れました。そしてPS5にXboxといったゲームマシンや、Amazon Prime Videoなどのストリーミングサービスによって、美麗な映像を思う存分楽しめる時代となりました。よきかな。よきかな。
でも、それらのコンテンツを受け止めるテレビモニター・ディスプレイのレベルが低いと、せっかくの良さを引き出せないのです。悲しいかな。悲しいかな。
…いやー、ウチにあるのは4K 60Hzのテレビなんですよ。つよつよのゲーミングPCを買ってからというもの、4K 120HzがほしいなあHDMI 2.1対応テレビで見たいなあというコンテンツが増えてしまい、そろそろ買い替えるかな。と思っていたところ! LGの最新テレビをチェックしてみない?というお話をいただいたのです。そりゃ「やる! やる!」と二つ返事ですよ!
LGといえば、有機ELテレビ世界販売シェアNo.1を誇るメーカー。さらに今回レビューするのは4K 120HzでHDMI 2.1ポートもついているというじゃありませんか。これは期待できそうです。
55/65インチの大画面が生む圧倒的な没入感
レビューの題材となるのは、こちらのLGの有機ELテレビB1シリーズです。ラインナップは55インチのOLED55B1PJAと、65インチのOLED65B1PJA。65インチモデルをお借りしたのですが、この巨大な画面サイズからくる圧倒的な没入感がすごい。
フルHD時代の推奨視聴距離は画面の高さの約3倍と言われていたため、65インチテレビの場合は約81cm×3倍で約2.4m。これ以上近づくとブロックノイズが見えやすくなってしまって興ざめしてしまうと言われていますが、高解像な4Kならば半分の約1.2mでも精細感が残っていて満足できる。さらに視野のほとんどが画面でいっぱいとなるので、映画館の前のほうの席に座っているような体験ができるんです。
視野いっぱいの映像は映像酔いしやすいけど、そんなときは椅子やソファの位置を後ろに下げれば大丈夫。大型テレビはコンテンツや体調によって視聴環境を自由に調整できるメリットがありますね。
漆黒と光のコントラストがバッキバキで目が良くなったかのよう
スマートフォンなど、有機ELを採用するデバイスが増えてきた昨今ですが、65インチという広大な面積がまるごと有機ELだと、映像そのものが圧を発しているかのようなインパクトがあります。
ところで映像パネルとしてはスタンダードな液晶と有機EL。いったい何が違うのでしょうか。
まず液晶はパネル自体が発光しないために別途バックライトが必要になりますが、どうしても「黒浮き」といわれる現象に悩まされます。黒いシーンでもバックライトの光が漏れちゃうんですね。
対して有機ELはドットひと粒ずつ、1ピクセルそのものが発光体です。映像の色そのものを出せるように、映像パネルそのものが光り輝いてくれます。同時に黒い部分は消灯するから、黒色がビシッと引き締まる。そこから総天然色が鮮やかに浮き上がってくるから、平面パネルなのに立体感すら感じ取れます。
映画はもちろんHDR(ハイダイナミックレンジ)を生かしたゲームも、このB1シリーズで見てみるとコントラストがバッキバキで超クリアに感じてきますよ。まるで目が良くなったかと思えるくらいに、ヌケのいい映像を見せてくれます。
フレームレート補間を切って映画らしい映像美を追求
映画を自宅のテレビで見ていると、滑らかなんだけどなんだか違和感を覚えることがあります。これ、実はテレビ側の処理によって生まれた違和感です。
普通のテレビの多くは1秒間に60コマが表示できるモードを備えており、さらにこのB1シリーズのように、倍速処理によって1秒間に120コマが表示できる機能を備えたものもあります。表示する映像が30コマ/秒や60コマ/秒で撮られたものなら、補間フレームが均等に入るのでヌルヌルサクサク動いていると印象が好感に結びついていくのですが、映画は映画館のシステムに合わせて24コマ/秒で作られています。
この24コマ/秒を、60コマ/秒・120コマ/秒に拡張すると、余計な補間フレームが入っちゃって、妙にヌルヌルしすぎた見栄えになりがち。このあたりにも「映画は映画館で見るべき」論につながっているんじゃないかな。
でもB1シリーズには、元映像のフレームレートをそのまま生かして表示するFILMMAKER MODE(フイルムメーカーモード)があります。色温度などのチューニング機能もすべてオフとなり、何も足さない素材の味そのものを魅せてくれます。
実際に見てみると、低速シャッタースピードの表現を生かしてあえてブレを残した画作りをそのまま堪能できるので、映画っていいよなあという気持ちで満たされますよ。Amazon Prime Videoのコンテンツなら、自動でFILMMAKER MODEに切り換えられてすぐに視聴できるようアップデートされているので、よりスムーズ。いやあ、これなら映画館もいいけどB1シリーズでみる映画もいいよねとガチで言えます。
これからの標準規格HDMI 2.1対応で4K 120Hzがイケる
B1シリーズには4つのHDMIポートがあります。そのうち2つはHDMI 2.1に対応! この規格をサポートしたテレビは、ゲーマーにとって最重要視するべき性能になります。
HDMI 2.1は旧来のHDMI 2.0と比較して、倍以上のデータ転送容量を誇ります。なんと最大40Gbps! だから4K解像度でありながら1秒間に120コマを表示できる4K 120Hzも、難なく表示できる規格なんですね。
ゆえにB1シリーズのHDMI 2.1ポートにPS5やXbox Series XといったHDMI 2.1対応ゲーム機を接続すると、ゲームの映像美を余すことなく楽しめるようになります。
特に効くのがFPSゲーム。上下左右に視点を変えまくるときでも映像のブレがすくないから、画面のなかのキャラクターとの一体感が強烈。コントローラを持って操作しているのではなく、脳がダイレクトにキャラクターを操っているかのような感覚も芽生えてきます。
可変リフレッシュレート(VRR)機能であるNVIDIAのG-SYNC Compatible、AMD FreeSync Premiumテクノロジーをはじめ、新世代ゲーム機のVRR機能にも対応しているのも、ゲーマーとして見逃せないポイントです。ガチな試合のときはフルHD&120Hzを超える高フレームレートの内蔵モニタを使うけど、デカ画面でリラックスしてプレイしたいときにすっごく頼れますマジで。
このHDMI 2.1をはじめとしたゲーマー向けの性能。今まで使ってきたテレビからB1シリーズに買い換えるに値する条件だと思いませんか?
美味しい機能を取り揃えたB1シリーズは賢い選択となりそう
スピーカーやコントロールユニットを下部に集中させたため、最薄部は有機ELパネルとガラス、バックパネルとベゼルしかなくて激薄。スマホくらいの厚みしかないので、壁ギリギリに寄せておけるし、なんなら壁掛けだっていけちゃう。25キロという重さも、65インチという大画面を思えば超軽量ですよ。
画面のちらつきが軽減されていて目にやさしいところも、有機ELパネルのいいところ。さらにB1シリーズにはブルーライト低減フィルターが組み込まれています。表示に影響がないレベルで青波長の強い光を抑えてくれるのは嬉しいじゃないですか。
直接カーソルを動かして操作できるマジックリモコンにはホイールボタンもついており、まるで空中マウスのよう。また、このリモコンにはマイクが内蔵されており、 Amazon AlexaなどのAIアシスタントに声で呼びかけることができます。たとえばストリーミングサービスを使ったコンテンツ視聴のときは「Amazon Prime Videoで〇〇」と言うだけ。楽ちんです。
さらに内蔵されているAIエンジンのα7 Gen4 AI Processor 4Kがいい仕事をしてくれる。画質の自動調整に加え、リモコンマイクを使ったオートサウンドチューニング機能により、部屋の反響状態をチェック。視聴位置に合わせて最適なサウンドとなるように調整してくれるんです。
サブウーファー込みの2.2chスピーカーもいいんだこれが。低域もボリューミーだから、サウンドバーがなくても満足できる音を聴かせてくれます。
自然な雰囲気が醸し出される映画もよし。カチっとした描写かつヌルヌルに動くゲームもよし。さらにはサウンドだって映像のクオリティに負けていない。大型テレビ業界のオールインワンでお値段も手に届く価格帯ときたら。
映像コンテンツの世界に身体ごとダイブするかのごとく感情すらハマりたいと考える人にとって、B1シリーズは魅力的な存在となりますね。「本質重視」の人にとって、ベストバイとなるテレビですよ。
Photo: 小原啓樹
※テレビに表示している画像はイメージです(Shutterstock 1, 2, 3)
からの記事と詳細 ( 平面パネルなのに立体感すら感じられる!LGの有機ELテレビB1シリーズが手に届くお値段に - ギズモード・ジャパン )
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