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Saturday, October 9, 2021

カメラとしてのiPhone 13 Proレビュー、撮るたびに根底の進化を実感 - Engadget日本版

gunbenin.blogspot.com

9月に発売したiPhone 13 Pro/13 Pro Maxでの静止画撮影のインプレッションをお届けしよう。今回のiPhoneは写真を撮る人からするとそれぞれのレンズが明るくなったことが一番のアップデートかもしれない。カメラは光を集める機械なので、綺麗な画を撮ろうとするとしっかりと光を集めるという本質の力が上がっているということが一番望ましい。

実際に撮影をしてみると最初の驚きとして単純に「写真がきれいになった!」という印象を持った。当然、発表にもあった通りレンズ性能も上がり、ソフトウェア処理も高度なものになり、カメラとしての正当な進化を遂げている。

ただ、最初の感情を紐解いてみると原因はそれだけではなく、ディスプレイの進化も撮り手にとっては大きな要素であった。

iPhone 13 Proは、最大120Hzのリフレッシュレートを描画可能な『ProMotion』仕様となっている。最大輝度も上昇し、12 Proの800nit(ニト)から1000nitへとより明るく進化した。

これにより、撮影画面や撮影した写真を確認するディスプレイがより高精細で綺麗になっていることで、撮影時の体感も上がっていることに最初の撮影で実感させられた。冷静に考えてみればこれだけの高画素ディスプレイで確認しながら撮影ができるカメラは一眼やミラーレスではない体験だ。これが撮影時のテンションを上げてくれていた要因だろう。

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まず、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxではサイズやバッテリーは違うが、カメラハードウェアは同じである。ともに「3倍の光学ズームイン/2倍の光学ズームアウト/6倍の光学ズームレンジ/最大15倍のデジタルズーム」を搭載している。ここからはそれぞれのカメラやシーンのインプレッションを作例とともに解説していこう。

広角カメラには、これまでの iPhone で最大の1.9 μmピクセルの大きなセンサーが搭載されており、これによってノイズが少なくなり、様々な光の条件下で必要な速いシャッター速度も実現し、さらに精細な写真を撮ることができるようになっているそうだ。

確かに iPhone 13 Pro の撮影を開始したのが夜中でまずノイズの少なさに驚いた。光学性能が向上したレンズ(ƒ/1.5) との組み合わせにより、広角カメラは明るさが足りない場所での性能が iPhone 12 Proと比較して最大2.2倍、iPhone 12 Pro Maxと比較して約1.5倍と向上されている。このレンズとセンサの向上はカメラとしての正当な進化と言えるだろう。

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広角
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広角
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広角

超広角カメラは、より一層明るいƒ/1.8の絞り値と新しいオートフォーカスシステムによって明るさが足りない場所での性能が92パーセント向上している。超広角カメラでは、マクロ写真撮影も可能になっている。最短焦点距離2センチメートルで撮影することができ、実用としてはそこまで寄る方が難しいくらいにマクロ撮影範囲が約束されている。

明るさが足りない場所での性能が92パーセント向上については、下にナイトモードでの撮影の写真を掲載しているので合わせてこの点もご見てもらいたい。本当に夜中の撮影でも鮮明に表現されていることがわかる。

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超広角
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超広角

さらなるトピックとしては、新しい望遠カメラが77mmの焦点距離を採用したことだろう。これは3倍の光学ズーム撮影できることを意味している。ポートレートや、遠い場所から一段と鮮明な写真を撮りたい時に理想的な焦点距離だ。

実際に撮影してみると今まで iPhone カメラでは常用していなかった画角に新鮮さを感じる。特に遠い場所からの風景撮影は iPhone では諦めていたものが撮れる様になったのは大きい。思わず楽しくて望遠の写真が多くなった。

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望遠
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望遠
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望遠

iPhone 13 Pro カメラで一番驚いたのは、ナイトモードの進化。初めてナイトモードが望遠カメラを含むすべてのカメラに搭載され、スマートHDR 4にも対応し、難しい条件下での色表現、コントラスト、明瞭表現が向上している。当然、レンズ性能の向上、センサー性能の向上による基本的なカメラとしての能力が上がったことも寄与している。

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ナイトモード_1倍
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ナイトモード_1倍
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ナイトモード_0.5倍
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ナイトモード_3倍
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ナイトモード_0.5倍

iPhone での写真撮影において新たに搭載された機能に「フォトグラフスタイル」という機能がある。フォトグラフスタイルには、最初「標準」の他に「リッチなコントラスト」「鮮やか」「暖かい」「冷たい」といったスタイルが用意されており、撮影時にそれぞれ「トーン」や「暖かみ」を自分好みにカスタマイズできるようになっている。

この機能を使って撮影段階で自分好みの色にセッティングして撮影することができるので、撮った後に一枚一枚編集をする必要がない。だから撮影に集中して、撮影後の手間も省ける。作品の統一性を持たせる上でも重要な機能となるだろう。Instagramなどでも写真を魅力的に見せるにはトーンを揃えて統一性を持たせることで作品性が高まる。そのためには大きな助けになってくれる機能だろう。

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フォトグラフスタイル_暖かい
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フォトグラフスタイル_冷たい

ただ、2020年12月16日 にアップデートされた iOS 14.3 で搭載された Apple ProRAW との併用ができないので、手軽に自分の写真に作品性、統一性を持たせたい人には「フォトグラフスタイル」を使用した撮影がおすすめだ。更に写真1枚1枚にこだわり作品性を高めたい人にはより写真現像に耐えられる「Apple ProRAW 」での撮影をおすすめしたい。

「Apple ProRAW 」での撮影についての解説は「iPhoneカメラ史上最も重要なアップデートとなるApple ProRAW、その実力を探ってみる」で解説しているのでご覧いただければ幸いです。

ここでは、実際に iPhone 13 Pro で Apple ProRAW での撮影を行い、Adobe Lightroom で現像した写真をいくつかお見せしたい。iPhone 13 Pro でカメラ性能が向上したことで写真のベースの力が上がっており、Apple ProRAW での表現の自由度が更に上がっていると感じた。ぜひ iPhone 13 Pro/ iPhone 13 Pro MAX を手にした人には Apple ProRAW での写真表現も楽しんでみてもらいたい。登山をするシーンでも iPhone だけでこれだけの繊細な表現できるのは本当にありがたい。

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iPhone13 Pro で撮影して感じたことはカメラ機能のベースの力が上がったということ。レンズは光を集める性能が向上し、センサーサイズが小さいことで起こるノイズについても真っ向からセンサーサイズを大きくすることで対抗し、コンピュテーショナルフォトグラフィと呼ばれるソフトウェア技術を合わせることで最高の写真表現をサポートしてくれた。

最高にいいカメラはまず常に持ち歩き、最高の一瞬を逃さないカメラだと思う。iPhone はここ10年ずっと手の中にあって、常に心が動いた瞬間に写真を収め続けてきてくれた。そんなカメラの正当な進化を楽しんで、いい写真を撮っていきたいとまた思わせてくれた。

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関連リンク:iPhone 13 Pro

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