財務省の矢野康治事務次官が8日発売の月刊誌「文芸春秋」11月号に寄稿し、衆院選や自民党総裁選に絡む政策論争を「バラマキ合戦」と批判して財政再建は喫緊の課題だと訴えた。岸田文雄首相が指示した経済対策についても「コストや弊害も含めて、よく吟味する必要がある」としており、新型コロナウイルス禍からの経済復興を財政健全化よりも優先させる政権の姿勢と食い違っている。
現職次官による意見表明は異例だ。寄稿では「(日本は)先進国でずばぬけて大きな借金を抱えている」と指摘。財政再建が後回しになっている状況を「タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなもの」と例え、財政破綻への危機感を表明している。
鈴木俊一財務相は8日の記者会見で感想を問われ、「個人的な思いをつづったと書いてある。中身は問題だと思わない」と説明した。麻生太郎前財務相からは了解を得ているという。
一方、首相は同日の所信表明演説で「経済あっての財政であり、順番を間違えてはならない」と強調し、早期の財政健全化を求める意見を牽制(けんせい)。「総合的かつ大胆な経済対策」の編成を急ぐ考えを示している。
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