Pages

Tuesday, September 7, 2021

議員バッジ付けた秋元被告、「懲役4年」に表情ゆがめる…弁護人の横で身を乗り出す場面も - 読売新聞

 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件で逮捕・起訴された現職国会議員が、保釈中に贈賄側の証人を買収しようとしたとして、再び逮捕・起訴されるという異例の経過をたどった事件。東京地裁が7日、秋元司・衆院議員(49)に言い渡したのは実刑だった。一貫して無罪を主張し続けてきた秋元被告は、有罪を告げる判決に、時折表情をゆがめていた。

 「しっかり議員活動を続けていきたい」。6月の記者会見でそう述べていた秋元被告はこの日午前9時半、グレーのスーツの左胸に議員バッジを付け、弁護団とともに東京地裁に入った。

 その30分後。法廷が午前10時に開かれると、秋元被告は、収賄罪の共犯として在宅起訴された元政策秘書・豊嶋晃弘被告(42)と並んで証言台の前に立ち、手を前に組んだ。

 「懲役4年とする」。丹羽敏彦裁判長が告げる主文を、まっすぐ前方を向いたまま聞いていた。

 その後、判決の読み上げを弁護人の横で、いすに深く座って聞いていた秋元被告。IR参入を目指していた中国企業「500.com」の元顧問2人が秋元被告に賄賂を渡したとする法廷供述について、丹羽裁判長が「客観的な証拠に裏付けられており、十分信用できる」などと述べると、前に身を乗り出し、落ち着かない様子も見せた。

 秋元被告が東京地検特捜部に最初に逮捕されたのは2019年12月25日。500社側から、賄賂として現金300万円を受け取ったなどとする収賄容疑だった。

 秋元被告は逮捕前の取材に「そんな子供みたいな金額はもらわない」と主張。逮捕後の調べでも、一貫して無罪を主張した。

 20年2月に保釈されると、2日後には記者会見を実施し、「特定の事業者に便宜を働くことは断じてない」などと強調。政治活動を再開した。

 ところが、賄賂の提供を認めていた500社元顧問2人を偽証させるため、自身の支援者らを通じて現金提供を持ちかけていた疑いが浮上。同年8月に組織犯罪処罰法違反(証人等買収)容疑で逮捕された。証人等買収罪は主に暴力団やマフィアなどの組織犯罪を想定して新設されたが、国会議員に適用される事態となり、秋元被告が納付した保釈保証金3000万円は没収された。

 逮捕・起訴の回数がそれぞれ4回に上った秋元被告。今年3月に始まった公判で、被告側は「事件は特捜部が作り上げたフィクションだ」と述べ、検察側と全面対決する姿勢を示した。しかし、元顧問2人を含む贈賄側の4人と、証人買収事件で共犯として起訴された4人の有罪は既に確定。証人として出廷し、秋元被告の関与を証言する者もおり、外堀は埋められていた。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 議員バッジ付けた秋元被告、「懲役4年」に表情ゆがめる…弁護人の横で身を乗り出す場面も - 読売新聞 )
https://ift.tt/3h9xuup

No comments:

Post a Comment