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Sunday, July 4, 2021

熱海土石流、開発行為の盛り土ほとんど崩れる…県「被害を甚大化させたと推定」 - 読売新聞

 静岡県は、土石流の起点となった場所をドローンで撮影し、4日に映像を公表した。起点は、熱海市内を流れる 逢初あいぞめ 川の河口から約2キロ上流にある。

 県は2010年以降のデータから、起点付近に開発行為で約5・4万立方メートルの盛り土があったと推定。今回の土石流で、このうち5万立方メートル以上が崩落したとみている。1ヘクタールの土地を5メートルかさ上げするだけの量に当たり、県は「この崩落が土石流を誘発したかは不明だが、被害を甚大化させたと推定される」としている。

 県と熱海市によると、この付近の開発については07年、神奈川県内の企業が県土採取等規制条例に基づき、市に工事を届け出た。11年頃に完了報告があり、今回、この工事による盛り土が崩れた可能性があるという。

 専門家からは、崩落した盛り土の安定性を問う声が上がる。東京大の堀田紀文准教授(砂防工学)は「一般的に、盛り土は自然の斜面より崩壊の危険性が高い。今回崩れた盛り土は、水が集まりやすい谷に造成されたため、大雨で著しく不安定になっていた可能性もある」と指摘する。

 一方、土石流が複数回発生した可能性もあり、三重大の堤大三教授(砂防工学)は「盛り土よりも下の斜面で先に崩れたり、大雨で浸食されたりして土石流が発生し、盛り土が支えを失って崩れた可能性も否定できない」としている。

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