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Wednesday, April 28, 2021

変異ウイルス猛威の「第4波」、クラスター発生場所が多様化 - 読売新聞

 国内で4月に発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染集団)が463件に上り、場所別では初めて職場(96件)が最多となったことが、厚生労働省の助言機関の集計でわかった。昨年末以降の第3波では飲食店を「急所」とみて対策が強化されたが、変異ウイルスが猛威をふるう今の「第4波」では、学校や高齢者施設なども含めて、発生場所が多様化している。

 助言機関によると、把握が難しい家庭内を除いて、昨年1月以降に発生した5人以上のクラスターは計4631件。昨年春の第1波では医療機関で、続く夏の第2波では接待を伴う飲食店を中心とした「夜の街」での感染事例が目立った。

 年末から年始にかけて感染者が急増した第3波では、会食のリスクが注目され、各地で飲食店への営業時間短縮要請などが行われた。だが現在の第4波では、日常生活全般で感染が懸念される事態となっている。

 今年4月1日~23日の暫定値463件の内訳をみると、最多の職場(96件)に続いて、学校・児童福祉施設(90件)、高齢者施設(86件)、飲食店・会食(82件)などが多かった。

 職場感染は2月は49件だったが、4月に入り拡大した。厚労省の職員らが3月下旬、深夜まで23人が参加する送別会を開催したケースでは、参加者12人を含む同じ部局の29人の感染が判明。送別会との因果関係は不明のままだが、会議で使うデスクや電話機、コピー機など共用の備品を通して感染が拡大した可能性があるという。

 一方、助言機関は小中学校や大学、学習塾などで昨年1月以降に起きた489件のクラスターも分析。その結果、部活やサークル活動が要因とみられる事例が2割(100件)に上り、大学では4割(58件)を占めた。横浜市では、慶応大ラグビー部員ら78人(28日現在)の感染が確認された。寮生活などが原因の可能性があるという。政府は、こうした部活やサークル活動の自粛を呼びかけている。

 東京、大阪など4都府県への緊急事態宣言による飲食店の休業などで、「路上飲み」による集団感染も新たな課題となっている。国立感染症研究所の脇田隆字所長は「大型連休に向けて一人一人が不要不急の外出を減らし、マスク着用など感染防止対策を徹底してほしい」と話している。

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