任期満了に伴う名古屋市長選は25日投開票され、現職の河村たかし氏(72)が元市議長の横井利明氏(59)ら3新人を退け、4期目の当選を確実にした。河村氏は「民意を得た」と、新型コロナウイルス対策で公約に掲げた総額200億円のポイント還元事業に早期着手する意欲を示した。当日有権者数は185万5394人。投票率は42・12%で2017年の前回を5・22ポイント上回った。
自ら辞職して臨んだ11年の出直し選を含め5回目の当選。公選制後の歴代市長7人では在任期間最長となる。河村氏は4期限りの勇退を表明しており25日夜、「庶民革命の総仕上げだ。子どもを一人も死なせないナゴヤを実現したい」と公約実現の決意を語った。
選挙戦は河村氏と与野党相乗りの横井氏の事実上の一騎打ちで、河村市政3期12年の評価が最大の争点となった。知事リコール(解職請求)の署名偽造事件を巡り、運動の旗振り役だった河村氏に対する有権者の判断も注目された。今後事件の進展次第で改めて責任論が浮上する可能性もある。
自ら率いる地域政党「減税日本」の推薦を受けた河村氏は「職業政治家集団と対決する庶民政治家」をアピール。市長給与の年800万円への引き下げや市民税5%減税などの実績を強調した。事件で出馬表明が出遅れたが、コロナ禍の経済対策を訴える横井氏に対し、キャッシュレス決済で買い物額の30%、上限2万円を4年間ポイント還元する公約を追加して対抗。子どもの自殺防止に向けたスクールカウンセラー拡充などの教育政策を掲げ、署名不正には「知らなかった」と無関係を強調した。
一方、横井氏は元自民市議8期30年の重鎮。自民、立憲民主、公明、国民民主の4党が推薦し、共産、社民の地方組織や愛知県の大村秀章知事も支援して超党派の「河村包囲網」で挑んだ。「国や県と対立し市政が滞っている」と批判、全市民に2万円分の商品券配布や市長給与約545万円への削減などを掲げ、終盤で署名不正への追及を強めたが、出馬表明が3月と遅く知名度不足が響いた。
河村氏の得票率は51・68%で、09年の初当選時の58・57%を下回り、5回の市長選で過去最低にとどまった。【岡正勝】
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