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Saturday, February 27, 2021

「鎮圧まであと一歩」 発生1週間、火勢弱まる 足利の山林火災|社会,県内主要|下野新聞「SOON」ニュース|下野新聞 SOON(スーン) - 下野新聞

火災発生から7日目を迎えた両崖山周辺。煙は落ち着いたが、ヘリでの消火活動が続く=27日午後3時25分、足利市南町

火災発生から7日目を迎えた両崖山周辺。煙は落ち着いたが、ヘリでの消火活動が続く=27日午後3時25分、足利市南町

 足利市西宮町の両崖山(251メートル)で21日に発生した火災は、発生から1週間となる27日も消火活動が続いた。同市によると、推定延焼範囲は約106ヘクタールのまま。和泉聡(いずみさとし)市長は「鎮圧まであと一歩」と述べ、28日は地上部隊が細かい残り火を消す残火処理を本格化させ、3月1日にも全域を消防が制御できる「鎮圧」状態を目指すという。鎮圧から完全な鎮火まではさらに数日かかる見通し。

 27日は未明まで強い風が吹く中、足利市消防本部と市消防団が車両25台、88人態勢で市内4カ所の火煙に対応した。日中は風が穏やかになり、自衛隊ヘリコプター2機と県、埼玉県、東京都、横浜市などのヘリ6機が散水を繰り返した。地上部隊は日中、県内外の消防局・本部から95人の応援を受けた。

 民家への延焼を食い止めるため設定した六つの「防衛線」のうち本城、今福、月谷、西宮の4カ所はすでに残火処理に入ったという。28日は他消防局・本部からの応援要員を1.5倍の150人に増強し、残火処理を本格的に進める。宇都宮地方気象台によると、28日以降も風は穏やかで、3月2日は雨が降る見通しという。

 21日の発生から1週間で、自衛隊と各県航空隊の散水は、足利市内の松田川ダムや渡良瀬川を水源に計693回、1675トンにのぼった。消火活動人員は消防関係者約1300人、自衛隊約600人を動員した。発生初日の21日に県防災ヘリ、翌22日には自衛隊ヘリを投入したが、23日はヘリが飛べないほど風が強まり被害が拡大した。

 同市によると、両崖山山頂付近のベンチのある休憩所が火元とみられ、ハイカーなどによる火の不始末の可能性があるという。305世帯への避難勧告は継続、27日午後6時現在、避難所1カ所に5世帯7人が身を寄せている。市は鎮圧し、残火処理を完全に終えた地域から順次解除する考え。

 両崖山近くの北関東自動道足利インターチェンジ(IC)-太田桐生IC間は通行止めが続いている。

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