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Sunday, July 12, 2020

新型コロナ:「大阪モデル」で黄信号 病床確保・検査拡充急ぐ - 日本経済新聞

大阪府の新型コロナウイルス対策本部会議で発言する吉村洋文知事(左奥、12日午後、大阪市)=共同

大阪府の新型コロナウイルス対策本部会議で発言する吉村洋文知事(左奥、12日午後、大阪市)=共同

新型コロナウイルスの感染状況を判断する大阪府の独自基準「大阪モデル」で12日、警戒を呼びかける黄信号が点灯した。府は若い世代の感染拡大防止を図るが、40代以上の感染者も増えており「第2波」の懸念が強まる。府は病床の確保や検査態勢の拡充に努める。

府の集計によると「第1波」の3月20日~4月17日は、感染者956人のうち42%が18歳~30代だった。一方、6月14日~7月11日は、感染者209人のうち78%を占めた。バー、クラブ、キャバクラ、ホストクラブなどの客や従業員らが計70人で、10~30代が62人だった。

吉村洋文知事は12日の対策本部会議で「夜の街で若者の感染が広がっている。震源地は分かっており、ピンポイントで戦略を打つ」と説明した。

府は業界団体などが作った感染防止の指針を守っている施設に対し「感染防止宣言ステッカー」を配布している。各施設に指針を守り、ステッカーを導入するよう要請。府民にはステッカーのないバーなどの利用を自粛するよう求めた。

吉村知事は「夜の街関連の感染者がさらに拡大すれば、感染防止策を取っていない店舗に休業を要請することもある」との認識を示した。

府幹部からは、他の世代への感染の広がりを懸念する声も上がる。12日の新規感染者32人のうち18人が10~30代だったが、40代以上も11人確認された。藤井睦子・健康医療部長は「夜の街、若者というのが11日までのキーワードだったが、他の世代に広がるかよく注意すべきだ」と指摘した。

「第2波」が発生した場合、医療体制が持ちこたえられるかが重要になる。12日時点での重症患者向けの病床の使用率は2.7%で今のところは余裕がある。ただ、第1波が起きていた4月は、3~9日の1週間で、使用率が53%から113%と急速に逼迫した。

黄信号の点灯から25日以内に重症者向け病床の使用率が70%以上になると「非常事態」を意味する赤信号をつける。

府は第2波のピーク時に、重症患者向けに215床が必要になると試算。12日時点で188床を確保しているが、医療機関が新型コロナ患者用の病床を一般患者用に戻す動きもあり、各病院に病床確保への協力を呼びかける。

検査態勢の拡充も急務だ。現在は1日最大約1500件だが、約3500件に増やすのが目標。地域の診療所などに「地域外来・検査センター」を増設するほか、近く大阪・ミナミに臨時の検査場を設置する。

新型肺炎

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