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Wednesday, May 13, 2020

緊急事態宣言、東京・大阪など残し解除へ-往来自粛要請は継続 - ブルームバーグ

Pedestrians walking along a road are seen through a window in the Akihabara shopping district of Tokyo, Japan, on Saturday, April 25, 2020. Prime Minister Shinzo Abe extended an emergency declaration nationwide last week. That lets local governments issue directives urging people to stay at home, although there are no penalties for non-compliance.

Photographer: Soichiro Koriyama/Bloomberg

政府は14日、新型コロナウイルス感染拡大で全国に発令している緊急事態宣言について、可能な地域に関しては専門家の意見を聞いた上で5月末の期限を待たずに解除する方針だ。重点的な対策が必要な「特定警戒都道府県」の一部と他の34県が対象だが、東京都、大阪府などは指定を継続する見通し。

  専門家会議で感染状況や医療提供体制を分析し、諮問委員会を開いて最終判断する。諮問委メンバーに大竹文雄・大阪大大学院教授や井深陽子・慶大教授ら経済学者を追加し、経済活動再開に向けた出口戦略も検討する。基本的対処方針を改定し、解除される地域で活動レベルを段階的に引き上げていくための考え方を盛り込む予定だ。

  緊急事態宣言は4月7日、東京都など7都府県に発令後、同16日に対象地域を全国に拡大。愛知県や北海道などを加えた13都道府県を特定警戒都道府県と位置付けた。特定警戒以外の34県の中には新規感染者ゼロが続いている県が多いほか、特定警戒の中でも茨城、岐阜県では感染者数が減少している。

  NHKは13日、政府が特定警戒都道府県の茨城・石川・岐阜・愛知・福岡の5県を含む39県で宣言を解除する方針を固めたと 報じた。東京都と神奈川、千葉、埼玉各県の首都圏と大阪府、京都府、兵庫県、北海道は継続する。

  西村康稔経済再生担当相は、宣言解除について、1週間単位での新規感染者数の減少などの感染状況や医療提供体制、PCR検査などの監視体制の3つの要素を総合的に判断する考えを示している。 厚生労働省によると、13日午前0時現在、国内で判明した感染者数は1万6000人、死者は660人をそれぞれ超えている。

解除後の経済活動

  緊急事態宣言発令後、特定警戒都道府県を中心に各知事の判断で外出自粛に加え、幅広い業種への休業要請を実施してきた。新規感染者数が減少に転じでいることから、大型連休明けからは一部の自治体で店舗への休業や時短営業要請を解除する動きも出ている。大阪府は5日、外出自粛や休業要請を解除する独自の基準「大阪モデル」を 発表。感染経路不明の患者数と陽性率、病床使用率で具体的な指標を設定した。

  西村再生相は13日のインタビューで、宣言が解除された場合でも、引き続き対象となる特定警戒都道府県とそれ以外の県との往来自粛を求める考えを示した。さらに接待を伴う飲食店やライブハウス、カラオケやスポーツジムなどの利用や大規模イベントの開催自粛の要請も当面継続させるとも強調した。  

  第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは12日付のリポートで、「感染阻止と経済活動の間には、どうしても両立できない部分はある」と指摘。特に飲食店やホテル、航空会社など困窮する業種が復活するためには、感染防止の制限を大胆に緩める必要があり、「ジレンマ」だとした。政府は収束後に経済をV字回復するための対策を用意する考えだが、熊野氏は「経済再開が段階的にならざるを得なくなると、V字回復はしにくくなる」との見方を示した。

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May 13, 2020 at 04:10PM
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