中国の李強首相は5日に開幕する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の閉幕後に記者会見を行わない。これまでの慣例を破る動きで、情報へのアクセスが一段と妨げられるとの投資家の不安をあおるのは必至だ。
今年の全人代で報道官を務める婁勤倹氏は4日の記者会見で、「第14期全人代第2回会議の終了後に首相による記者会見は開かれない」と述べた。第14期全人代については、来年以降も特別の事情がない限り閉幕後の首相会見はないとも明らかにした。
中国メディアの報道によれば、現職首相による全人代閉幕後の記者会見は少なくとも1993年から行われてきた。
中国共産党が情報へのアクセスを制限しているタイミングで、政府を統括する首相が国民と交流し、政策について説明する貴重な機会の取りやめが発表された。中国はここ1年、企業データや裁判文書、学術誌の流通を制限し、低迷している本土経済の現状を見極める投資家の能力を妨げている。
中国全人代、成長目標約5%か-「バズーカ砲」級刺激策は期待薄
香港城市大学で中国政治を専門としている 劉冬舒秀助教は「首相の重要性を格下げする一つのやり方かもしれない」と指摘。かつての中国首相は、全人代閉幕後の記者会見などを通じメディアと直接対話する最高幹部で、その個性やイメージを伝えてきたとも話した。
李首相は、全人代で最も重要な政策シグナルである2024年の成長目標を公表する政府活動報告は行う予定。今年も昨年同様、5%前後の成長率目標になるとみられるが、深刻な経済的課題に取り組んでいる政府にとってはかなり野心的な数値だ。
また、国営新華社通信が4日報じた全人代の議題には、人事は含まれておらず、新たな外相の任命がないことを示唆している。昨年7月に秦剛氏が説明なく外相を解任された後、前の外相だった王毅氏が現在、再び外相を務めている。
原題: China to Skip Tradition of Premier’s Press Briefing at NPC、 China Skips Premier’s NPC Briefing for First Time Since 1993、 China Signals Legislature Will Avoid Naming New Foreign Minister(抜粋)
(6段目に加筆して更新します)
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