遺伝子を組み換えたメダカを違法に飼育したり販売したりしたとしてメダカ販売店の経営者ら5人が警視庁に逮捕されました。10年以上前にメダカの卵が大学の研究施設から流出したことをきっかけに愛好家の間で取り引きされていたとみられるということです。
逮捕されたのは、埼玉県春日部市のメダカ販売店の経営者、増田富男容疑者(67)ら合わせて5人です。
5人はおととしから去年の間に、遺伝子を組み換えたメダカをそれぞれ自宅などで違法に飼育したり販売したりした疑いが持たれています。
遺伝子を組み換えた生物の取り引きなどは、生物の多様性と環境への悪影響を防ぐため「カルタヘナ法」と呼ばれる法律で規制されています。
警視庁によりますと、取り引きされていたメダカは大学の施設で研究のために遺伝子が組み換えられたもので、紫外線を当てると赤く蛍光発色する特徴があるということです。
平成21年から翌年にかけて、当時の大学院生が卵およそ30個を持ち出したことをきっかけに愛好家らの間に広まり、販売が繰り返されていたとみられるということです。
このメダカは逮捕された5人を含め、およそ50人に広まっていたということで、今回の捜査でおよそ1400匹が押収されたということです。
5人はいずれも「見たことのないきれいなメダカなので売ってしまった」などと容疑を認めているということです。
これまでに生態系などへの悪影響は確認されていないということですが、警視庁などが注意を呼びかけています。
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