追い込まれたプーチン、今後どんな「大どんでん返し」が起きてもおかしくない
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2022年2月24日に勃発したロシアのウクライナ侵略戦争も間もなく9カ月目に突入。ロシア・プーチン大統領の劣勢が伝えられる中、メディアや専門家からいろいろな「終戦・停戦シナリオ」が飛び出している。そこで注目シナリオにスポットを当てて検証してみたい。
プーチンのイエスマン“KGB閥”が軍人たちを圧倒
一説ではウクライナ侵略作戦のシナリオは、プーチンにとり“古巣”の巨大スパイ組織、旧KGB(国家保安委員会)で、「同じ釜の飯」を食べた間柄のメンバーが中心になり練られたと言われる。
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一方ロシア軍のツー・トップ、ショイグ国防相、ゲラシモフ参謀総長との関係性が気になるところ。とりわけ叩き上げの軍人であるゲラシモフは作戦立案に当然参画しているが、徐々に戦況が悪化すると、プーチンを首領とした“KGB閥”が軍人たちを圧倒してますます無茶な作戦プランを立案して苦戦・・・という悪循環にはまっているとの分析もある。
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KGB閥、いわば「プーチン仲良しクラブ」の顔ぶれは次のとおりだ。
●パトルシェフ連邦安全保障会議書記/KGBでプーチンと同期
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●ボルトニコフFSB(連邦保安庁=KGBの後身)長官/同じく同期
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●ナルイシキンSVR(対外情報庁=旧KGB対外情報部の後身)長官/同じく後輩
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●ゾロトフ国家親衛隊(旧国内軍で国内治安を担当、暴動・内乱鎮圧部隊)総司令官/同じく同期でプーチンの元ボディガード
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KGB閥の面々は職業軍人としての経験はなく、いわば軍事作戦立案の素人。むしろ十八番(おはこ)は旧KGB仕込みの謀略や欺瞞、権謀術数の類で、彼らの作戦は「机上の空論」との指摘も多い。
一方ゲラシモフは筋金入りの軍人で、しかも誇り高き戦車部隊出身であり軍内での信望も厚い。ちなみにロシアでは戦車兵を大祖国戦争(第2次大戦時の独ソ戦)の時にナチスドイツ軍の侵略から母国を死守した英雄と見なす。
またゲラシモフはハイブリッド戦(軍事と経済・文化など非軍事を織り交ぜて戦争を遂行)を謳った「ゲラシモフ・ドクトリン」を提唱し、2014年のクリミア半島の一方的併合の際にその威力を見せつけたとも言われている。
プーチンの「イエスマン」に違いはないが、プライド高き軍人・ゲラシモフが稚拙な戦争プランで、半ば「子飼い」の戦車部隊や部下たちがウクライナ軍や西側製兵器により無駄死する光景を黙って見ているとは考えにくい。しかも侵略戦争に従軍した甥のゲラシモフ陸軍少将は戦死しており、加えてプーチンは戦況悪化の責任を彼に押しつけ、今や閑職に追いやっているとも聞く。
からの記事と詳細 ( プーチン戦争の末路、「宮廷革命」「核」「朝鮮半島化」のシナリオを検証する 追い込まれたプーチン、今後どんな「大どんでん返し」が起きてもおかしくない(1/5) - JBpress )
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