ロシアの侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領が4日、東洋大学(東京都文京区)で、学生らを相手にオンライン講演を行った。露軍への抗戦の最前線で指揮するトップの生の声に、学生らは真剣な表情で耳を傾けた。
東洋大によると2月の侵攻開始後、ゼレンスキー氏が日本で講演するのは3月の国会演説以来、2回目となる。同氏は日本の学生にメッセージを送りたいと希望しており、これまで首都キーウ(キエフ)3大学の留学生12人を受け入れた同大に駐日大使が提案し、講演会が実現した。
ウクライナ人留学生を含む学生ら約350人が聴講し、他に計14大学の学生もオンラインで参加。ゼレンスキー氏は「ミサイルや爆弾のない平和な空など皆さんが常識と思っていることは奇跡だ。ウクライナは普通の平和のため、武器を持って戦う。皆さんも平和を守ってほしい」と訴え日本の支援に謝意を示した。
取材に応じた同大4年の男子学生(21)は「(露軍の侵攻から)逃げも隠れもしないゼレンスキー氏の強い心に触れられた。参院選も近いが、今日のことを踏まえて投票したい」などと話した。(桑村朋)
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