新疆ウイグル自治区の少数民族弾圧はデマだ――。昨年、そんな中国政府寄りの主張がツイッターで不正に拡散され、情報工作の可能性が指摘されている問題で、少数民族を名乗る人々が「私たちは幸せだ」と語る動画も投稿されていたことがわかった。日本語訳が付いており、読売新聞が調べたところ、確認できた動画だけで30種類あった。「住民の声」の発信にどんな狙いがあるのか。
<家庭の収入が安定している。今年、新しい家を建てた。強制労働っていうデマをでっち上げた人はほんとうにいやらしい>
<二十歳、大学生二年生。ウイグル人が不妊手術を強制されているって? おかしくない?>
2021年1月に開設されたツイッターアカウントからは連日、こんな文章が投稿されていた。
いずれも「ウイグル族の声を聞く」などと題し、住民とみられる様々な年代、職業の男女が一人語りをする同形式の動画が添付され、中国語と英語の字幕が付いている。投稿文は、これらを日本語にしたものだ。
欧米諸国などは、中国政府によるウイグル族への人権侵害を指摘している。映像に登場する男女は一様にこれを否定。仕事や収入を話して生活の充実ぶりを強調する点が共通しているが、制作元は不明だ。
米ツイッター社は21年、ウイグル問題に関して個人を装った組織的な投稿があり、「国家的関与が疑われる」として2160アカウントを凍結。その一部が、住民の「証言動画」の日本語投稿を拡散させており、その後、これらの投稿も同社が閲覧停止にした。
読売新聞は、世界中のネット情報を収集・保存している米国の非営利団体の閲覧サービスを使って調べ、過去の内容を確認した。
からの記事と詳細 ( ウイグル名乗り「私たちは幸せ」…弾圧否定する「証言動画」日本語でも拡散、情報工作か - 読売新聞オンライン )
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