屋根にかけられたブルーシートを6月の雨がポツポツとたたく。瓦の一部ははがれ落ち、室内の土壁には約1メートルの亀裂が入ったままだ。大阪府高槻市の無職、吉広徹さん(75)はため息まじりにつぶやいた。「次に大きな地震や台風が来たら住めなくなってしまうかも」。街を襲った地震から4年。今も自宅を補修できず不安の中で暮らす人たちの存在は、都市直下型地震の課題を投げかける。
「一部損壊」判定に疑念
最大震度6弱の大阪北部地震が起きたのは2018年6月18日午前7時58分ごろ。吉広さんは右半身を患い、通院のため路上を歩いていた。ドンと突き上げる揺れ。とっさに近くの電柱にしがみついた。自宅へ戻ると、屋根瓦が何十枚も落ちていた。一緒に住む妻と息子夫婦、孫4人にけがはなかったが、頭をよぎったのは「家を元に戻せるのか」という不安だった。
自宅を訪れた市職員に一部損壊と判定された。「もっとひどいと思っていた。きちんと調査したのか」。疑念を抱いたが、さらに驚いたのは業者が見積もりを持ってきた時だ。築50年…
からの記事と詳細 ( 一部損壊なのに修理3000万円「家を元に戻せない」 大阪北部地震 - 毎日新聞 - 毎日新聞 )
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