観光船沈没事故で、行方が分かっていない乗客は、知床半島先端から北東に50~60キロ離れた海域まで流されている可能性があることが分かった。水難学会理事を務める長岡技術科学大(新潟県長岡市)の犬飼直之准教授が9日、海の流れを解析したシミュレーション結果を発表した。
事故は4月23日に知床半島西側で発生。これまでに14人の死亡が確認されたが、同28日を最後に不明者の発見は途絶え、残る12人の行方は分かっていない。
犬飼准教授によると、事故当日から今月7日までの海流を解析。海上を吹く風の影響や月の引力が引き起こす潮の満ち引き(潮汐)などを考慮し、現場付近の潮位状況を把握した。
解析の結果、行方が分かっていない乗客は、知床半島から北東方面に50~60キロ離れた海域まで流されている可能性があることが判明した。これまで14人が見つかった場所も、シミュレーション結果と齟齬(そご)はなかったが、乗客の救命胴衣が外れてしまった場合は、予測が困難になるという。
第1管区海上保安本部(小樽)は、ロシアと調整した上で北方領土・国後島周辺に捜索範囲を広げている。犬飼准教授が所属する水難学会の斎藤秀俊会長は、「今後は1管と連携し、このシミュレーション結果を捜索に役立てていきたい」としている。
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