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Thursday, November 4, 2021

神戸5人殺傷事件 殺人罪など問われた男性に無罪判決「心神喪失状態だった疑い残る」 - 毎日放送

神戸5人殺傷事件 殺人罪など問われた男性に無罪判決「心神喪失状態だった疑い残る」

更新:2021/11/04 19:37

 4年前に神戸市北区で祖父母や近所の人など5人を殺傷したとして、殺人などの罪に問われた30歳の男性に対して、神戸地裁は男性が「心神喪失状態であったとの疑いが残る」として無罪を言い渡しました。

 起訴状などによりますと、2017年7月に男性は同居する祖父母と近所に住む女性の計3人を包丁で刺すなどして殺害したほか、母親ら2人を金属バットで殴るなどして殺害しようとした罪などに問われていました。

 これまでの裁判員裁判で男性は起訴内容を認めていましたが、弁護側は犯行当時「精神疾患による妄想や幻聴で犯行に及び心神喪失であった疑いが残る」として無罪を主張。

 一方、検察側は「心神耗弱にとどまる」と主張して、無期懲役を求刑していました。

 11月4日に開かれた裁判員裁判で、神戸地裁は「自分と知人以外が、人間の姿はしているが感情がない存在“哲学的ゾンビ”であるという妄想などの影響で、犯行に及んだと考えられ、心神喪失状態であった疑いが残る」として男性に無罪を言い渡しました。

 判決を受けて、被害者の遺族は「判決を聞き、ただただ絶望しています。何の罪もない3人が無法に命を奪われたのに、犯人は法律で命を守られたことには到底納得ができません。私たちと同じような思いをする人がいなくなるよう、責任能力と言う制度と運用を見直すきっかけにしてほしいです」とコメントしています。

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