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Wednesday, November 3, 2021

動物園無料・抽選で旅行も…接種「全員完了」へスパート、未接種者を掘り起こし - 読売新聞オンライン

 新型コロナウイルスワクチンの2回接種を今月の早い時期に希望者全員へ完了させる方針を政府が掲げる中、自治体がさらなる接種率向上に取り組んでいる。3回目接種が年内に始まると、未接種者の予約が取りにくくなる恐れもある。施設の入場料を無料にしたり、予約なし接種を行ったりして未接種者の掘り起こしなどを進めている。(手嶋由梨)

 サルの餌づけで知られる大分市の高崎山自然動物園入り口に10月下旬、案内板がお目見えした。ワクチン接種などを終えた市民が、入園料無料になる「ワクチン接種キャンペーン」の告知だ。

 取り組みは市が23日に開始。接種証明やPCR検査などの陰性証明を提示すれば、入園料(高校生以上520円、小中学生260円)がただになる。1回目の接種のみでも可能だ。

 週末の30、31日には2077人が訪れ、このうち、1587人(76%)がキャンペーンの利用者だった。その前週末の来園者も2000人を超え、通常より多く、関心の高さがうかがえたという。キャンペーンは今月30日までで、同園以外に、市歴史資料館も無料対象。担当者は「接種のさらなる促進と、にぎわいづくりの相乗効果が生まれれば」と期待する。

 国は10月上旬までに、12歳以上の9割が2回接種できる量のワクチン供給を完了。全人口のうち、2回目接種を終えた人(医療従事者を含む)の割合は70・87%(27日時点)になる。

 しかし、都道府県ごとの 進捗しんちょく 状況には差があり、「掘り起こし」を課題とする自治体もある。

 接種率が約63%の沖縄県浦添市は10月30、31日、予約なしで受けられる会場を設けた。未接種の市民に、はがきを送って接種を呼びかけたところ、約180人が訪れたという。

 同市は、同県・石垣島1泊2日の旅行パックを接種者に贈る取り組みを実施している。10、11月に2回接種を終えると、自動エントリーされ、抽選で50人に当たる。市の担当者は「接種しやすい環境もつくり、接種率の底上げを図りたい」と語る。

 接種率が高い自治体では、きめ細かい対応を進める。12歳以上の接種率が8割に達する福岡市は10月29日、病気や障害などで接種会場への移動が困難な人を対象にした「訪問接種」を始めた。医師や看護師が自宅を訪ねて接種し、介護を行う家族も同時に受けることができる。利用申請は57件に上っているという。

 国は3回目の接種について、2回接種を終えた全希望者を対象とする方針。市の森山浩一・ワクチン接種担当課長は「接種希望者は取り残さないよう、丁寧に対応していく」と話している。

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