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Tuesday, November 30, 2021

伊藤詩織さん中傷ツイート訴訟 転載した2人にも賠償命令 - 毎日新聞 - 毎日新聞

判決後、記者会見に臨む伊藤詩織さん=東京都千代田区で2021年11月30日、後藤由耶撮影
判決後、記者会見に臨む伊藤詩織さん=東京都千代田区で2021年11月30日、後藤由耶撮影

 性被害を受けたとの申告は虚偽だとするイラストをツイッターに投稿されて名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さん(32)が、漫画家のはすみとしこさんに550万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(小田正二裁判長)は30日、「許容される限度を超えた侮辱行為」として88万円の支払いを命じた。はすみさんの投稿をリツイート(転載)した漫画家と医師の男性2人にもそれぞれ11万円の賠償を命じた。

 判決によると、はすみさんは2017年6月~19年12月、元TBS記者の山口敬之氏から性被害を受けたとする伊藤さんの申告について、「枕営業」という言葉とともに、伊藤さんに類似した女性のイラストなど5件を投稿した。

 はすみさん側は、準強姦(ごうかん)容疑で不起訴処分となった元記者が検察審査会でも「不起訴相当」と議決されたことなどから、「性被害は存在しないという元記者の主張を信じる相当の理由があった」と主張した。しかし、判決は「不起訴や不起訴相当議決は、性被害の不存在を認める事実とまでは言えない」と判断。イラストは伊藤さんではないとの主張も退け、投稿は名誉感情を侵害して違法と認めた。

 男性2人のリツイートについては「賛同する意思を示す表現行為で、自身の発言や意見と解するのが相当」とし、社会的評価に与える影響は小さくないとした。

 判決後の記者会見で伊藤さんは「何千ものリツイートや『いいね』が繰り返された。リツイートが自分自身の表現行為と認められたことは、SNS(ネット交流サービス)環境下において大切だ」と語った。はすみさんの代理人弁護士は「主張が認められなかったことは残念」とコメントした。【遠藤浩二、塩田彩】

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