ロシアで新型コロナウイルスの感染拡大が過去最悪の状況になっている。1日あたりの感染者数は3万人、死者数も1千人を超えた。ロシアは昨年、世界初の新型コロナワクチンの開発に成功したと発表したが、政治不信から接種率は低迷。マスク着用も広がらず、感染拡大に歯止めがかかる気配はない。(モスクワ=石橋亮介)
人気レストランが数多く入居するモスクワ最大級のフードコートに併設された接種会場を14日に訪ねると、来場者の姿はほとんどなかった。職員は「1日に約500人を受け入れられるが、昨日は80人しか来なかった」と話した。
街中を歩くと、マスクを着けている人はまれで、地下鉄車内でも未着用が目立つ。まるでコロナ危機が終息したような雰囲気だ。
しかし、ロシア政府によると、16日は1日あたりの感染者数が3万3208人、死者数は1002人と、いずれも過去最悪になった。感染者数は昨年12月の約3万人をピークに一時は1万人以下に減ったが、感染力の強いデルタ株が広がり今年6月から急増している。
背景にあるのが、ワクチン接種率の低さだ。国内の関連データを集めているサイト「GOGOV」によると、14日時点で2回の接種を終えた人は31・3%。政府が目標とする接種率70%に届くまで1年以上かかるペースだという。
昨年、病床確保などに取り組んだ成果か、医療崩壊は伝えられていない。ただ、あまりに社会の緊張感が薄く、政府は危機感を強めている。ロシア大統領府のペスコフ報道官は14日、ロシアメディアにこう訴えた。「死亡率や感染率の拡大など最悪の事実も隠さず伝え、国民にワクチン接種を説かなければならない」
弱腰の対策 支持率の低下恐れ
ロシアは昨年8月、世界で最…
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