面積の9割以上を山林が占め、人口1千人を切る「日本で最も小さい町」山梨県早川町。8月31日未明、この小さな町が震撼する出来事が起きた。山奥の小さな小屋で、都内の高校3年生である鷲野花夏さん(わしのかな・18)の無残な遺体が発見されたのだ。
警視庁は同日に、群馬県渋川市に住む小森章平(27)、妻の和美(28)両容疑者を花夏さんの死体遺棄容疑で逮捕。取り調べに対し、2人はいずれも容疑を認めているという。
「花夏さんは、8月28日午後3時半頃、『友人に会いに行く。17時半に戻る』と言って都内の自宅を出た。しかし18時半を過ぎても帰らなかったため、心配した母親が110番通報。警視庁は事件に巻き込まれた可能性があるとみて、捜査を開始し、事件が発覚した」(捜査関係者)
全国紙記者が事件発覚までの経緯を解説する。
「捜査関係者が花夏さんの足取りを調べると、墨田区内の駐車場で章平容疑者の車に乗ったことが周囲の防犯カメラ映像で確認されました。警察がその車を追ったところ、8月30日19時に長野県辰野町の中央道辰野パーキングエリアに停まったため、声をかけた。車には章平容疑者が乗っており、逃げることなく、任意の事情聴取を受け、『山梨県の小屋に遺体を置いた』と認めたようです」
遺体の背中には「4カ所の刺し傷と首を絞められた形跡」
花夏さんが遺棄されたのは山中の物置小屋のような建物。夜になると周囲は真っ暗闇に包まれる。借主の男性によると「事件もなく平和なため、鍵もかけていなかった」という。
「花夏さんが死亡したのは8月30日。遺体の背中には4カ所の刺し傷があり、首には紐で締められた形跡もあったようです。見つかったときは壁に背中をつけて、足を投げ出して座った状態でした。小屋には発覚を遅らせようとしたためか、南京錠がかけられていました」(前出・全国紙記者)
花夏さんと交流を持つ近隣住民たちは揃って、「なんであんなにいい子が……」と言葉を詰まらせた。ある高齢男性は、花夏さんとの思い出をこう振り返った。
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