自民党の二階俊博幹事長は5日、東京都議選(4日投開票)の都民ファーストの会(都民ファ)の健闘について「物語だよ。小池さんが出てきたからどうのこうのいうのは物語。そういう物語を書こうとしている」と、「小池マジック」報道を批判的に分析した。

小池百合子都知事が特別顧問を務める都民ファは、告示前に1ケタ台の惨敗予測もあったが、31議席を獲得し、議会第2党を確保した。小池氏は告示直前の6月22日に過度の疲労のため入院して4日間、公務を離れた。同25日からの選挙戦も不在を続けていた。

だが、選挙戦最終日の3日に電撃出陣して都民ファ候補の応援に駆け回った。1日限定の「小池劇場」だったが、体調不良の中で訴えたパフォーマンスは、無党派層や、候補者を決めかねていた有権者を引き寄せる効果十分だった。

自民は前回の23議席を上回る33議席を獲得して第1党となったが、目標だった自公両党で過半数に達しなかった。党内には秋までに行われる次期衆院選へ不安の声が広がったが、二階幹事長は「東京は特別だ。地方には無党派層が、そんなにはいない」と分析した。【大上悟】