東京五輪の開会式から5日目となった27日、東京都の新型コロナウイルス感染者は、過去最多の2848人となった。緊急事態宣言から2週間が経つのに改善の兆しは見えないまま。小池百合子知事は五輪になぞらえて「ぜひ東京大会はCOVID19(新型コロナウイルスによる肺炎)との戦いで金メダルを取りたい」と話していたが、厳しい状況が続いている。(デジタル編集部)
「『第3波』を上回るペースで感染が急拡大している」。4連休前の21日に開かれた東京都のモニタリング会議。専門家は、1週間平均の新規感染者数が、五輪後半の8月3日には1日当たり約2598人に達するとの試算を示した。
通常よりも検査数が少ないとされる連休中も感染者が1000人台と高止まりが続き、27日にはついに過去最多になった。まさに懸念通りに感染が広がっている。
感染者が増加している要因は、感染力が強いインド由来の変異株の割合が増加しているからだ。26日には、感染者1810人に対するスクリーニング検査で、新たにデルタ株を含む変異株「L452R」に940人の感染を確認。L452Rの感染割合は約51.9%となった。27日は検査数が557と少なかったものの、L452Rの感染割合は50・2%を占めた。
小池百合子知事は五輪開会翌日の24日、「ぜひ東京大会はCOVID19(新型コロナウイルスによる肺炎)との戦いで金メダルを取りたいと思います。そのためにはみなさんの協力が必要なので、一生懸命訴えていきたい」と発言。「お家でいつものメンバーで声援を送っていただきたい」とも述べ、五輪開催による外出自粛で人流抑制につなげようとしていた。
ただ現状では、緊急事態宣言から2週間が経過するのに、減少に転じる兆しは見えていない。27日の東京の重症者数は82人と増加しており、病床ひっ迫も懸念されている。小池知事は27日の感染者が発表される前の昼すぎ、この点を尋ねられると「病床の確保を進めている。じわっと重症が増えているのは気になります」と話した。
一方で、東京五輪・パラリンピック組織委員会が毎日発表している五輪関係者の新型コロナウイルスの感染について、「選手村とか、組織委員会が発表する数字も、だいたい半分は日本の関係者。足し上げて毎日報道されるのはどういう意味があるのかなあ、とちょっと思っています」と疑問を呈す場面もあった。
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