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Tuesday, May 11, 2021

「駐日大使向きかどうか」は不明…異名は「ランボー」、バイデン政権が大物起用 - 読売新聞

 【ワシントン=田島大志】米国のバイデン政権が駐日大使に充てる方向となったラーム・エマニュエル氏(61)は、オバマ政権の大統領首席補佐官として辣腕らつわんをふるったことで知られる。大物の起用は、バイデン大統領が外交の最重要課題と位置付ける対中戦略を見据え、日米同盟を重視する表れと言えそうだ。

 エマニュエル氏はオバマ元大統領と双方の地元シカゴで交友を深めた。オバマ政権を支えた「シカゴ人脈」の代表格で、副大統領を務めたバイデン氏とは政権の始動を中枢でともに支えた間柄だ。昨年の大統領選ではバイデン氏の資金集めにも貢献したとされる。バイデン政権では一時、経済閣僚や駐中国大使候補とも目されていた。

 歴代の駐日大使には、副大統領経験のあるウォルター・モンデール氏など時の大統領と太いパイプを持つ大物政治家が就いてきたほか、最近ではジョン・ルース氏やウィリアム・ハガティ氏ら資金集めなどに協力したことへの「論功行賞」とみられるケースも多かった。エマニュエル氏は、双方の要素を兼ね備えた人選と言える。

 バイデン氏とは今でも「直接電話できる間柄」(米民主党関係者)と言われ、日本政府からは日米関係強化に向けたパイプ役として期待する声があがっている。ただ、日本との目立った接点は見当たらず、「駐日大使向きかどうかは何とも言えない」(日米関係筋)との声もある。

 オバマ元大統領は回顧録でエマニュエル氏について、「非常に野心的で熱狂的、かつ徹底的に仕事に打ち込む」と評している。

 下院議員時代には選挙対策で名を上げ、民主党下院ナンバー4の座に就いた。首席補佐官としては、政権の最重要課題だった医療保険制度改革法成立に向け、議会への根回し役を務め、反対論が根強い民主党内を強力にまとめ上げた。

 一方、言葉を選ばず、攻撃的な政治手法から、「ランボー」との異名も持つ。就任には上院での承認が必要で、政敵の多いエマニュエル氏の手続きがスムーズに進むかどうかは不透明だ。

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