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Tuesday, April 13, 2021

海洋放出「実績」決め手 原発処理水の処分策、5案候補 - 時事通信ニュース

2021年04月13日13時33分

【図解】検討された処理水の処分案

【図解】検討された処理水の処分案

 放射性物質トリチウムを含んだ原発処理水の処分方法について、政府の小委員会などは五つの案を軸に検討を重ねてきた。海洋放出は通常の原子力発電所でも実施されている「実績」があり、当初から有力視されていた。

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 小委員会などは海洋放出に加え、深さ2500メートルの地中に注水する「地層注入」▽セメントなどに混ぜて埋める「地下埋設」▽電気分解で水素ガスにする「水素放出」▽蒸発させて大気中に放つ「水蒸気放出」―の5案を検討した。
 小委員会が昨年2月にまとめた報告書によると、地層注入は漏出の監視方法が確立されておらず、地下埋設とともに処分地の確保が課題とされた。水素放出は爆発のリスクや技術的な課題が挙げられ、海洋放出と水蒸気放出が「現実的な選択肢」として残った。
 報告書は水蒸気放出について、大気中での拡散の仕方の予測が難しく、放出濃度の監視に難があると指摘した。一方で、原発などで実績のある海洋放出を「確実に実施できる」と記していた。
 公聴会で出た意見を受け、タンクでの保管継続も一時検討された。しかし、敷地に余裕がなく、外部にタンクを増設するにしても、地元自治体との調整などに時間を要するとして見送られた。
 トリチウム自体を分離・除去する技術もあるが、現時点では少ない処理量にしか使えず、福島第1原発の処理水に見合う技術はないと結論付けた。

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