364人に処方、未承認工程で混入か
2020年12月12日 午前7時30分小林化工(本社福井県あわら市)は12月11日、睡眠導入剤成分が混入し自主回収している経口抗真菌剤イトラコナゾール錠50「MEEK」を処方された全国の患者364人を特定したと明らかにした。意識消失や記憶喪失、ふらつきなど健康被害の福井県への報告は同日午前0時時点で延べ133人に上り、車を運転中の事故は16件となった。これまでに入院した人は34人。同社は同日、この錠剤を服用した患者1人が死亡したと発表した。
福井県によると、睡眠導入剤成分の混入は厚生労働省の承認を得ていない製造工程で起こった可能性がある。原料を継ぎ足す際、担当者が主成分と睡眠導入剤成分「リルマザホン塩酸塩水和物」を取り違えた。同社の規程では、この作業は2人一組で確認する必要があるが、当時、担当者は1人だけだった。
同社によると、混入した量は1錠当たり、睡眠導入剤で通常使用する最大投与量の2・5倍に及んだ。
混入のあった錠剤は福井県内には流通しておらず、被害の報告もない。処方された患者は大阪府や徳島、岐阜県など31都道府県にわたり、既に全員に服用中止を求める連絡をし、医療機関や薬局を通じて回収を続けている。
イトラコナゾール錠は、爪水虫やカンジダ症などの治療に用いる医療用医薬品。同社は混入が判明した100錠入り929箱を対象に、4日に自主回収を始めた。7日には工程が承認を得ていないことが判明したとして、自主回収の対象をイトラコナゾール錠の全ロットに拡大している。
福井県は同社の他の製品についても製造工程に不備がないか、追加の立ち入り調査で確認する。
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