北朝鮮と韓国の間で緊張が高まるにつれ、金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正の役割に注目が集まっている。韓国に対する意地悪く、挑発的な攻撃の顔として浮上している。 かつては韓国に対する北朝鮮の「微笑み外交」の象徴であった金与正だが、今では韓国の文在寅大統領をうならせるような口調で非難している。最近の公の場での発言では、金与正は軍事力を発揮して南を脅し、2年以上の南北関係の象徴を文字どおり破壊する用意があると主張している。
金正恩の発言は、ほとんど見えないところで行われているため、彼の健康状態をめぐる臆測は今も続いている。しかし、北朝鮮の内部をより深く観察すると、この新たな危機の背後にある別の犯人、新型コロナウイルスが浮かび上がってきた。 ■韓国に「助け」を求めている 北朝鮮経済は、すでに国際的な制裁によるダメージを受けていたが、中国からのウイルス拡散を防ぐために国を封鎖したことでさらに厳しい状況に陥っている。この経済的苦境は、金政権にとって国民をコントロールするうえでのさらなる足かせとなっている。そして、これによって外部からの支援がかつてないほど必要になっているのだ。
挑発行動を行っている背景には、韓国政府に「アメリカ主導の制裁体制からの脱却」を促す意図があると、韓国に駐屯するアメリカ人政府高官は語る。同氏によると、「北朝鮮政府は韓国政府が(北に)資金を送ることができるような法律を作ることを望んでいる」。つまり、国際的な制裁を回避して北朝鮮との貿易や同国への投資に関する制限を撤廃するよう求めているというのだ。 北朝鮮経済は昨年も厳しい状況にあったが、中国とロシアの公式、そして制裁を逃れるための非公式の貿易、そして市場の役割が大きくなっていることもあって、管理できる状況にあった。
「全体的な状況は、過去数年に比べて緩やかに改善している」と、北朝鮮を定期的に訪れている欧米の支援機関職員は昨年末報告している。「これは人々が市場を通じてお金を得られるようになったこともあって、生き残ろうとしていることを反映している」。 ■国境封鎖で経済が大打撃 こうした中、新型コロナが発生した。北朝鮮政府は過去にSARSとエボラの流行を経験している、と北朝鮮の医療システムに詳しい支援機関の職員は話す。それもあって、北朝鮮は1月21日に中国との国境を封鎖、中国側もこれに続いた。アメリカの関係者によると、密輸活動を取り締まるために、朝鮮人民軍の追加部隊が国境に配備された。
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June 22, 2020 at 01:20PM
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過激な挑発行動に出た「北朝鮮」のあまりの窮状(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
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