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Sunday, April 26, 2020

出港未定で募る拡大懸念 集団感染のクルーズ船、陽性確認から1週間 - 西日本新聞

 クルーズ船「コスタ・アトランチカ」で発生した新型コロナウイルス集団感染は、最初の感染確認から27日で1週間を迎える。感染者148人を含む乗員たちは船内の個室で隔離されているが、さらなる感染拡大の不安は拭えない。重症者が増えた場合、受け入れられる病床は限られており、長崎県は他県にも協力を求める方針だが、他県も余裕があるとは言えない状況だ。県は医療崩壊の危機と隣り合わせの中で、手探りの対応を続けている。

 乗員らは全員の検査を終えた後も、陰性者を含めて全員の検温を行ったり、食事をドアの前に置いて手渡しをしないよう配慮したりしながら、感染防止策を講じて生活している。

 ただ、陽性者と陰性者の部屋は隣り合うなど混在。船のエンジンを動かす部門や、食事の配膳を担当する乗員は部屋から出て作業している。陰性と判断された人が後になって陽性となる例も各地で報告されており、船内での感染拡大のリスクがないとは言い切れないのが実情だ。

 県内には指定医療機関などの専用病床が102床あるが、そのうち重症患者を受け入れることができるのは3病院で最大43床。一般的に重症化する人は2割程度とされ、148人の感染者がいれば約30人の入院が必要となる計算だ。県内の医療態勢の逼迫(ひっぱく)が予想され、県担当者は「県内で難しい場合、広域的に対応できるよう対策を考えたい」と語る。だが、福岡県の入院患者も25日現在で211人に上り、他県の支援にまで手が回るかどうかは不透明だ。

 集団感染が外国船で起きたことも事態を複雑にする。乗員の検査は県や市による行政検査かどうかは不明確で、長崎大が中心となって実施しており、その費用を誰が負担するのかは未定だ。

 県が乗下船の自粛要請した後も乗員の乗下船が確認され、その事実関係や行動履歴などを巡り、船会社側の明確な説明がないことも地元の不安を増幅させる。

 24日には、燃料と食料を補給するため長崎港に入港した同じ船会社の別の船が、出港の予定時刻を過ぎても動く気配がなく、県は異例の移動命令を出した。4時間半遅れで出港したが、県に苦情の電話が寄せられたという。

 工場に停泊していた同じ船会社の別のクルーズ船2隻は26日に出港したが、アトランチカは未定。ネット上では「感染者も含めて帰って」との非難する声も上がり始めている。 (野村大輔、岡部由佳里)

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April 26, 2020 at 02:00PM
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