県は７日、いわき市の７０代男性１人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。県内で感染者が出たのは初めて。集団感染があったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」から陰性が確認されて下船した乗客の一人で、県といわき市保健所が濃厚接触者を調査している。男性は県内の感染症指定医療機関で入院中だが、軽症という。
７日夜、県庁で緊急記者会見を開いた内堀雅雄知事は、男性が下船後に自宅で１人で過ごした状況などを踏まえ、「濃厚接触者はいないと思われる。県民には、正確な情報を確認し、落ち着いた対応をお願いしたい。手洗いやせきエチケットなど基本的な感染症対策を徹底してほしい」と述べた。
県によると、男性は２月２１日にクルーズ船を下船後、妻が船内検査で陽性となったことから、国が指定した施設で健康観察を受けた。妻は県外の病院で入院中。男性は同２７日午後１時東京駅発の高速バスにマスクを着用して乗車し、自宅に戻った。同２８日からいわき市の健康観察が始まり、３月２日にのどに違和感を感じ、６日に悪化傾向がみられたため帰国者・接触者外来を受診した。７日に県衛生研究所（福島市）の検査で陽性が判明した。
男性は２月２９日と３月４日にマスクを着用して近所の同じスーパーを各１５分程度利用。５日には１人でドライブしたが、車から出ていないという。市保健所が２～６日の詳細な行動を調査している。
クルーズ船の乗船者のうち、陰性が確認されて下船した県内在住者はこの男性を含め８人。８人については県内の保健師が毎日、本人に電話して健康状態を確認していた。確認期間は６日までに終了、今後は帰国者・接触者相談センターなどで相談を受ける態勢となる。県は個人情報の保護などを理由に男性の氏名や年齢、入院している病院名などを公表していない。
県は会見後、知事や副知事、関係部局長らが出席する対策本部員会議を開き、今後の対応を確認した。
県内にある感染症指定医療機関と病床数は福島医大２床、福島赤十字病院６床、公立岩瀬病院６床、白河厚生総合病院４床、会津医療センター付属病院８床、いわき市医療センター６床の計３２床となっている。
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March 07, 2020 at 03:23PM
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福島県内初「新型コロナウイルス感染」確認 いわきの70代男性 - 福島民友
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