[5日 ロイター] - フランスと南米を歴訪した岸田文雄首相は4日(日本時間5日)、ブラジルのサンパウロで会見し、国際社会で存在感を高める「グローバルサウス」諸国との連携強化を外遊の成果として強調した。内政では「内外の諸課題に全力で取り組んでいく、これに専念していく」と述べ、現時点で衆議院の解散・総選挙に踏み切る意向はないとの考えを改めて示した。
首相は5月1─6日の日程でフランス、ブラジル、パラグアイを訪問。この日、予定していた主要な日程を全て終えた。
フランスではOECD(経済協力開発機構)閣僚理事会で議長国として基調講演したほか、日本が主導して安全・安心なAI(人工知能)の実現を目指す国際枠組み「広島AIプロセスフレンズグループ」を発表。マクロン大統領とも会談した。
首相就任後初となる中南米諸国のブラジル、パラグアイへの訪問では両国首脳と会談して連携強化を確認。ブラジルでは日本の首相として10年ぶりに対中南米政策スピーチを行った。首相は会見で「グローバルサウスとの連携という観点から大変有意義だった」と成果を強調した。
中国やロシアとの分断が深まる中、主要7カ国(G7)をはじめとした西側諸国は中南米やアフリカ、東南アジアの国々との関係を強めようとしている。岸田首相の今回の外遊はその一環とみられ、月内に中国とも韓国を交えて首脳会談する可能性が取りざたされている。
岸田首相は「今現在、日程など何ら決まったものはない」としつつ、「こうしたサミット等の開催に向けて3カ国で調整を続けていきたい」と述べた。
首相は、衆院の解散・総選挙や自民党総裁選への出馬の可能性について問われ、「政治改革の実行や経済対策など先送りできない課題、内外の諸課題について全力で取り組んでいく」と説明。その上で「こうした課題に対して結果を出すことが重要であると考えており、それ以外のことは考えていない」と述べた。
(杉山健太郎、編集:久保信博)
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