米資産家チャールズ・コーク氏が支援する保守系政治団体「アメリカンズ・フォー・プロスペリティー（ＡＦＰ）アクション」は、今年の大統領選で共和党候補指名を目指すニッキー・ヘイリー元米国連大使の陣営への資金拠出を打ち切る。同党の候補指名争いで唯一、トランプ前大統領に対抗するヘイリー氏にとって打撃となる。
連邦選挙委員会（ＦＥＣ）の記録によれば、個人や企業の献金額に上限のないスーパーＰＡＣ（特別政治活動委員会）であるＡＦＰアクションは、昨年11月にヘイリー氏支持を打ち出して以降、同氏の候補指名獲得に向けデジタル広告などに計3200万ドル（約48億円）余りを費やしてきた。
ＡＦＰアクションのシニアアドバイザー、エミリー・サイデル氏は25日のメモでヘイリー氏について、「今後予備選が行われる各州でのチャレンジを踏まえると、彼女の勝利への道を広げるために、外部のグループが重要な変化をもたらすことができるとは考えられない」と指摘した。
その上で、「われわれは彼女の支持を続ける一方で、われわれが変化を生じさせることができるところにリソースを重点配備する計画であり、それは上下両院だ」と説明した。ブルームバーグ・ニュースがメモの内容を確認した。ＡＦＰアクションの決定はニュースサイトのポリティコが先に報じていた。
ヘイリー氏はトランプ前政権で米国連大使となる前、サウスカロライナ州知事を２期務めたが、24日に同州で行われた共和党予備選ではトランプ氏に約20ポイントの大差で 敗れていた。ヘイリー氏は予備選が集中する３月５日の「スーパーチューズデー」まで指名争いにとどまる意向を示したものの、事実上勝ち目はない。
ヘイリー氏の陣営の広報担当者オリビア・ペレスキューバス氏は25日夜の発表文で、「ＡＦＰの多大なる支援に感謝する」とした上で、「過去24時間だけで草の根の保守派から100万ドル余りの献金があり、われわれには継続のための多くの資金がある」とコメントした。
原題： Koch Network to Stop Funding Haley in Blow to Her 2024 Bid (1)（抜粋）
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