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Friday, October 27, 2023

池袋暴走事故 高齢ドライバー側に1億4600万円余の賠償命令 | NHK | 高齢ドライバー事故 - nhk.or.jp

遺族の松永拓也さんは自身の経験も踏まえ、交通事故の民事裁判について「被告となる保険会社側の対応で被害者や遺族が再び傷つくことがある」と“二次被害”の実情を社会に訴えてきました。

交通事故の損害賠償を求める民事裁判では、相手が任意保険に加入している場合、事実上、保険会社と争うことになります。

松永さんの民事裁判では、被告側が松永さんがブログで心情としてつづっていた「こんな何も生み出さない無益な争い、もうやめませんか」ということばを引用して、「民事裁判も早期に終わらせるべきだ」と主張したということです。

この引用について、27日の判決は「正当な訴訟活動の範囲を明らかに逸脱しているとはいえない」としましたが、会見で松永さんは、「引用そのものを問題にしているのではなく、保険会社などがブログの内容を都合のいいように解釈して引用していた。裁判で保険会社側が主張をするのは当たり前のことだが、そのために被害者側をあおったり中傷したりする必要はないと思う」と訴えました。

松永さんなど交通事故の遺族でつくる団体「関東交通犯罪遺族の会」によりますと、裁判での保険会社側の対応について「『助かるはずがなかった』と医療費の支払いを拒絶された」とか、「ショックから立ち直るのに時間がかかったのに、『遅延金目当てで提訴を遅らせた』と主張され、改めて深く傷ついた」などと“二次被害”を訴える声が遺族や被害者などから年間50件以上寄せられているということです。

このため団体では去年7月、金融庁や業界団体の日本損害保険協会に要望書を提出し「裁判での反論や主張は当然の権利だが、必要な反論を逸脱した主張や遺族などの尊厳を踏みにじる言動もある」として、保険会社への徹底した指導や、ガイドラインの策定など対応の改善を求めていました。

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