Pages

Friday, September 15, 2023

素人目にも自衛隊か軍隊の車、所有のタイ人「日本の国もわかっていたはず」…高機動車流出 - 読売新聞オンライン

 鉄くずとして処理されるはずの自衛隊車両が海を渡り、タイにあった。現地で本紙記者が確認した車両は、陸上自衛隊の装備品として転売が禁じられた高機動車だった。所有者のタイ人男性は日本の業者から買い取って解体、輸出した経緯を語り、「陸自のルールは知らなかった」と戸惑いを見せた。(河津佑哉、丸山一樹)

 7月下旬、バンコクから車で5時間余りの農村部。民家の車庫にその車両はあった。一見してピックアップトラック風。だが、飾り気を排した外観から、素人目にも自衛隊か軍隊の車と分かる。

 車内のダッシュボードには「高機動車」「操作要領」「タイヤ交換について」などと日本語表記の古びたシールが貼られていた。

 「ボディーもエンジンも自衛隊の時のままだ」。日本から帰郷中だった所有者のタイ人男性が言った。

 村の有力者の家に生まれた50歳代男性は、35年ほど前に日本へ渡り、今は関東地方で自動車解体部品の販売を手掛けている。2018年頃、関東の業者が陸自駐屯地から落札した高機動車2両を計約90万円で買った。雇ったタイ人にドアやタイヤ、エンジンなどを外させてコンテナに詰め、タイへ輸出した。

 実家そばの敷地に運び入れ、数人がかりで元通りに組み立てた。ねじを締めるだけで溶接もいらない簡単な作業だった。折れたサイドミラーは新しく用意した。1両は親族が乗れるように地元で車両登録してナンバープレートを付け、別の1両はタイで車のバイヤーを営む知人に約100万円で売ったという。

 軍用車然とした外観のため、運転中に警察官に止められたこともあったが、車検証を示すと通してくれた。男性には自慢の車で「見た目がいい。だからタイに輸出して再生した」と語る。

 悪路を自在に走り、男性はタイに帰るとこの車でキャンプなどを楽しんだ。今年3月、村長だった父が亡くなると、ボディーに白と黒の布を巻き、ひつぎを寺に運んだ。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 素人目にも自衛隊か軍隊の車、所有のタイ人「日本の国もわかっていたはず」…高機動車流出 - 読売新聞オンライン )
https://ift.tt/LEtPdhg

No comments:

Post a Comment