カンボジア南部のリゾートホテルで日本の特殊詐欺グループが摘発された事件で、現地警察がホテル内からスマートフォン約60台を押収し、警視庁に引き渡していたことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は現地で拘束された25~55歳の男19人(詐欺容疑で逮捕状)が被害者とのやりとりに使っていたとみてスマホの解析を進めている。
警視庁は10日、19人の引き渡しを受けるため捜査員約50人を現地に派遣した。11日にも身柄を日本に移送し、逮捕する方針だ。
捜査関係者によると、19人は今年1月、NTTドコモを装って東京都の60歳代女性の携帯電話にメッセージを送信。記載した番号に電話をかけてきた女性に「有料サイトの未払い料金がある」とうそを言い、約25万円相当の電子マネー「ビットキャッシュ」を購入させて詐取した疑い。
「詐欺グループがホテルを拠点にしている」との情報を現地の日本大使館が入手。通報を受けた現地警察が今年1月、同国南部シアヌークビル州のリゾートホテルを捜索し、19人を拘束した。客室からは、スマホ約60台と複数のパソコン、詐欺の手口が書かれたマニュアルのほか、被害者の名前や連絡先が書かれたメモも押収されたという。
19人は不法滞在の疑いで既に国外退去命令が出ている。警視庁は、摘発を逃れるため海外に拠点を置いていたとみて調べる。
【プノンペン=安田信介】カンボジア警察当局は10日、読売新聞の取材に応じ、特殊詐欺グループが昨年10月からシアヌークビル州のホテルに滞在していたと明らかにした。拘束された男19人は2021年~23年にいずれも観光ビザで入国していたという。
現地警察によると、今年1月24日朝、警察官約20人がホテルに踏み込み、19人を拘束した。翌日、首都プノンペンの警察施設に身柄を移送したという。
男らはホテルで複数の客室を借り、寝泊まりする部屋と、集まって詐欺を行う「事務所」に分けていたとみられる。ホテル従業員は取材に「プールで泳いだりジムに通ったりして滞在を楽しんでいる様子だった。普通の観光客のようで、まさか事件の容疑者とは思わなかった」と話した。
からの記事と詳細 ( カンボジア拠点詐欺、ホテルからスマホ60台押収…逮捕状の19人は11日強制送還 - 読売新聞オンライン )
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