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Friday, March 17, 2023

トルコ、フィンランドのNATO加盟認める意向 スウェーデンは難航 - 毎日新聞

握手を交わすトルコのエルドアン大統領(右)とフィンランドのニーニスト大統領=トルコの首都アンカラで17日、AP 拡大
握手を交わすトルコのエルドアン大統領(右)とフィンランドのニーニスト大統領=トルコの首都アンカラで17日、AP

 トルコのエルドアン大統領は17日、首都アンカラでフィンランドのニーニスト大統領と会談し、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟を認める意向を示した。4月中旬までに、国会で正式に承認される見通し。

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、安全保障の強化を重視するフィンランドは、スウェーデンとともに昨年5月にNATO加盟を申請。加盟には全加盟国の承認が必要だが、トルコだけが難色を示していた。トルコが承認する姿勢を示したことで、フィンランドは7月にリトアニアで開かれるNATO首脳会議で、加盟が認められる公算が大きくなった。NATOへの新規加盟は、2020年の北マケドニア以来となる。

 トルコは昨年6月、加盟承認の条件として、北欧2国に対し、トルコへの武器禁輸の解除やトルコが「テロリスト」とみなす非合法組織「クルド労働者党」(PKK)関係者らの送還を要求していた。エルドアン氏は17日、会談後の記者会見で「フィンランドは、(条件を満たすために)具体的な行動を取った」と述べた。フィンランドは昨年、武器禁輸を解除したほか、元々トルコから亡命したクルド系住民が少なく、承認のハードルが低かった。

 一方、エルドアン氏はスウェーデンとの交渉は今後も続ける意向を示した。エルドアン氏はスウェーデンに対し、送還を求める124人の名簿を送ったが具体的な動きはなく、「彼らはテロリストを(トルコに)引き渡していない」と主張した。スウェーデンでは1月、イスラム教の聖典「コーラン」を燃やす反イスラムデモや、クルド系住民らがPKKの旗を掲げる集会も実施され、エルドアン氏が強く抗議する事態となった。

 トルコがフィンランドの承認を先行させたのは、北欧2国のNATO加盟を求める欧米諸国との緊張を緩和させるとともに、スウェーデンにトルコの要求を受け入れるように圧力をかける狙いがあるとみられる。【エルサレム三木幸治】

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