【リビウ(ウクライナ西部)=田中孝幸】バイデン米大統領が20日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を予告なしに訪問し、同国のゼレンスキー大統領と会談した。ロシアの侵攻を撃退するためにウクライナに5億ドル(約670億円)規模の軍事支援を実施すると表明。対ロシア制裁を強化する考えも示した。バイデン氏のウクライナ訪問は2022年2月のロシアによる侵攻開始以降、初となる。
米ホワイトハウスが発表した。現地の欧米の治安関係者によると、20日午前8時(日本時間同午後3時)ごろにキーウに到着し、3時間程度滞在した後にポーランドに向かった。
両首脳はキーウの大統領府で会談後、共同会見した。バイデン氏は侵攻から1年を前に「ウクライナは立っている。民主主義が立っている。アメリカでは、アメリカ人があなたとともに立っている」と連帯を表明した。追加の軍事支援でウクライナの防空能力を強化する考えを示したうえで「プーチン(ロシア大統領)の征服は失敗している」と強調した。
ゼレンスキー氏は「ウクライナが世界の自由のために戦っているこの最も困難な時期に、ウクライナにとって最も重要な訪問になった」と謝意を表明。「長距離射程の兵器など、未供与だがウクライナに供給されるかもしれない兵器について話した」と明らかにした
5億ドルの軍事支援には対戦車ミサイルや榴弾砲などが含まれる。ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問によると、バイデン氏は「ロシアは確実に敗北するだろう。ウクライナは必要なすべての兵器を手に入れることになる」と語った。
バイデン氏はウクライナ侵攻開始から1年を前に、隣国ポーランドの首都ワルシャワを訪問することを表明していた。21日にはワルシャワでポーランドのドゥダ大統領と会談するほか、ウクライナ侵攻への対応を巡る演説を行う予定だ。
主要7カ国(G7)ではウクライナ侵攻後、フランスやドイツ、英国、イタリア、カナダの各首脳がキーウを訪問した。
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