長野県小谷村の白馬乗鞍岳で29日に雪崩が発生し、翌日2人の死亡が確認された。うち1人は、アメリカの元フリースタイルスキー世界チャンピオン、カイル・スメインさん(31)だった。家族が認めた。
日本の当局などによると、雪崩は白馬乗鞍岳の東側の斜面で起こり、アメリカとオーストリアからスキーに来ていた男性5人が巻き込まれた。うち3人は安全に下山したという。
スメインさんの父親のウィリアムさんは30日、米NBCニュースに対し、スメインさんが雪崩事故で死亡したと認めた。
死亡したもう1人はオーストリア人。身元は明らかになっていない。
スメインさんは、2015年世界選手権ハーフパイプの金メダリスト。米企業のシーズン券サービス「アイコンパス」と長野の観光団体のマーケティングのため日本に滞在していたとされる。
「日本で最高の滑りを」
米フリースキーチームは「今日、私たちは素晴らしい人物、友人、スキーヤー、そしてチームメイトを山で失いました」と、談話をインスタグラムに投稿した。
「スメインは山の探索を愛し、競技では激しく競い、何より優れた人で友人でした」
スメインさんの妻ジェナ・ドラミーシさんは、「私の夫、そして私のすべてだった最愛の人へ。私たちが2022年11月18日に正式に結婚したことは、まだあまり知られていませんでした。あなたと結婚できたこと、私の人生にあなたがいることに、ものすごく感謝しています」とインスタグラムに投稿。
「あなたは私が会った誰よりスキーを愛していました。きっと日本では人生で最高の滑りをしたのでしょうね。大好きなことをしていたあなたを、責めることなどできません。また会えるのを楽しみにしています」とした。
生存者の証言
仲間のアメリカ人スキーヤー、アダム・ユーさんも今回の雪崩に巻き込まれ、救助されるまでの約25分間、深さ1.5メートルの場所に埋もれていた。
ユーさんはアウトドア誌マウンテン・ガゼットに、「(雪崩が)やってくるのが見えた。裂ける音が聞こえて、これは大きいと気づいた。走り始めたが、直撃されてしまった」 と話した。
雪崩があった地域では数日間の大雪と記録的な寒さが続き、日本の気象当局は、雪崩注意報を出していた。
からの記事と詳細 ( 長野・白馬乗鞍岳で雪崩、フリースタイルスキー元王者のアメリカ人ら2人死亡 - BBCニュース )
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