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Wednesday, June 29, 2022

トランプ氏、議会乗り込み図り警護隊ともみ合いに 政府関係者が襲撃事件公聴会で証言 - BBCニュース

Cassidy Hutchinson

画像提供, Getty Images

米連邦議会襲撃事件を調査している下院特別委員会の公聴会で28日、大統領首席補佐官の最側近だったキャシディ・ハッチンソン氏が証言した。ドナルド・トランプ前大統領がホワイトハウス近くでの集会の後、議会に向かおうと乗っていた車のハンドルを自ら握ろうとし、シークレットサービスともみ合いになったと述べた。

マーク・メドウズ大統領首席補佐官の側近だったハッチンソン氏の証言は、昨年1月6日に起きた議会襲撃の数時間前とその最中のホワイトハウス側の状況について、空白を埋めるものとなった。

議事堂では当時、2020年大統領選でのジョー・バイデン氏の勝利を認定する審議が行われていたが、トランプ氏の支持者に妨害された。

「私の仲間を中へ通せ」

ハッチンソン氏は、メドウズ氏が襲撃事件の数日前に、事態が「本当に、本当に悪い方向に向かうかもしれない」と思っていたと証言した。

また、ホワイトハウスの職員が、暴力行為の可能性について警告を受けていたと話した。

ハッチンソン氏によると、トランプ氏は事件当日の朝にホワイトハウス近くで開かれた集会に、武装している人がいることを個人的に認識していた。そうした人たちはシークレットサービスに追い返されたが、トランプ氏が議事堂へ誘導したとした。

トランプ氏は「彼らが武器を持っていることは気にしない。私を傷つけるためにここにいるわけではない」、「私の仲間を中へ通せ。ここから議事堂まで行進していいのだから」と言っていたという。

大統領が激怒

ハッチンソン氏の証言には、人づてに聞いた内容も含まれていた。ハッチンソン氏は、トランプ氏が集会の後に議事堂へ移動することを強く希望していたと、ホワイトハウス関係者から聞いたという。

トランプ氏は乗り込んだ車がホワイトハウスへ向かっていると分かると、議事堂へ向かうために自らハンドルを握ろうとし、シークレットサービスともみ合いになったという。

トランプ氏は「私は大統領だ」、「今すぐ議事堂へ連れていけ」と述べたと、ハッチンソン氏は証言した。

議会を襲撃したトランプ氏支持者からは、当時のマイク・ペンス副大統領を絞首刑にすべきだとの声が上がった。トランプ氏はこうした求めに賛意を示していたとメドウズ氏が話していたと、ハッチンソン氏は振り返った。

メドウズ氏は、「彼(トランプ氏)はマイクにはそれ(絞首刑)がふさわしいと思っている」、「彼(トランプ氏)は支持者らが悪いことをしているとは思っていない」と述べていたという。

裁判であればこうした証拠は伝聞とみなされ、懐疑的に扱われるだろう。しかし公聴会では衝撃的な内容だといえる。ホワイトハウスの大統領法律顧問パット・シポローネ氏など、これまで証言を拒否してきたトランプ政権の高官に圧力をかけ、ハッチンソン氏の証言を裏付けるあるいは反論させるための材料となるだろう。

「今日のこの証言を聞いて、これまで思い出せなかったことを突然思い出したり、どこかに隠していた勇気が湧いてきた人へ。我々の扉は開かれたままだ」と、1月6日特別委員会の委員長を務めるベニー・トンプソン下院議員(民主党)は公聴会の最後に述べた。

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落ち着いた証人

ハッチンソン氏は4年前、ホワイトハウスのインターンだった。現在25歳の彼女はまぶしいほどの注目を浴びる中、プレッシャーに驚くほどよく耐えていた。

委員会からの質問に冷静かつ整然とした声で答え、どのような状況で、どのように情報を得たのかを説明した。

委員会は、ハッチンソン氏のオフィスが大統領執務室のすぐ近くにあり、同氏がメドウズ氏のオフィスへの出入りを管理し、重要人物たちが会話するのを目撃し、時には内容を耳にすることができる絶好のポジションにあったと強調した。

議会襲撃をめぐる出来事に関するハッチンソン氏の記憶と説明は、極めて詳細だった。このことは、同氏がホワイトハウスでの職務にあたっていた際にこれらの出来事を記録していたか、あるいは少なくとも彼女の主張を裏付けるテキストや電子メールの電子記録を所持している可能性を示唆している。

Trump and Meadows on big screen at Jan 6 hearing

画像提供, Getty Images

トランプ氏は反論

トランプ氏は独自のソーシャルメディア上で、ハッチンソン氏の主張の信頼性を弱めようとした。

トランプ氏は、ハッチンソン氏のことをほとんど知らないとしつつ、同氏について「非常に否定的な」ことを耳にしていると主張。彼女はいんちきで「情報漏えい者」だとした。また、ホワイトハウスを去った後に仕事を与えなかったため冷酷な態度を取っていると示唆した。

さらに、ハッチンソン氏が証言したエピソードの多くを否定。自分は事件当日の集会での演説で、群衆に「平和的に」議事堂に行進すべきだと話したとした。

トランプ氏の行動に関する否定的な話が浮上しても、支持者の間での人気低下につながるかどうかは常に疑問が残るところだ。ただ、今回と、これまでの5回の公聴会での証言から、トランプ政権下で頻繁に渦巻いていた一種の混乱などを思い起こす共和党員もいるかもしれない。

2024年大統領選の共和党候補を目指すフロリダ州のロン・デサンティス知事の支持率が上昇していることを考えると、一連の公聴会が前大統領の政治力に打撃を及ぼしている可能性がある。

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