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Saturday, March 5, 2022

ロシア軍、2都市に「人道回廊」設置を発表 ウクライナ側は退避延期 - 毎日新聞 - 毎日新聞

砲撃を受け損傷した建物=ウクライナ・イルピンで2022年3月4日、AP 拡大
砲撃を受け損傷した建物=ウクライナ・イルピンで2022年3月4日、AP

 ロシア軍が侵攻したウクライナで民間人の犠牲が拡大する中、ロシア当局は5日、市民を避難させるために戦闘を一時停止する「人道回廊」をウクライナ東部ドネツク州のマリウポリ、ウォルノワハの2都市で設置したと発表した。だがマリウポリでは戦闘が依然として続いている模様で、ウクライナ大統領府は退避を延期したと表明。安全確保の見通しが立っていない状況とみられる。

ウクライナ 拡大
ウクライナ

 人道回廊設置については、3日に実施された停戦協議で両国が合意。ロイター通信などによると、マリウポリからは約20万人、ウォルノワハからは約1万5000人が退避する予定だったという。戦闘停止はウクライナ時間の5日午前11時(日本時間5日午後6時)から5時間。国際赤十字が仲介役となり、自家用車やバスで北西に位置するザポロジエの方向に移動する計画だった。

 マリウポリでは街を包囲するロシア軍が激しい空爆や砲撃を連日実施。市長は避難を希望する市民がロシア軍に阻まれて市外に出られず、水や食料、電力が不足していると訴えている。

ロシア軍のウクライナ侵攻状況 拡大
ロシア軍のウクライナ侵攻状況

 戦闘は各地で続いており、英国防省によると、ウクライナ軍は北東部ハリコフや北部チェルニゴフなどの要衝を依然として維持。だが北部スムイでは市街戦になっているという。

 こうした中、インタファクス・ウクライナ通信は5日までに、首都キエフ近郊の街で砲撃を受けた建物が倒壊し、約100人が生き埋めになっている可能性があると伝えた。【林哲平】

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