厚生労働省は9日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン1瓶あたりの想定接種回数を1回減らし、5回にすると発表した。接種できる人数が減り、ペースが遅くなる懸念がある。
加藤勝信官房長官は同日の記者会見で「6回採取するには特殊なシリンジ(注射器)が必要で、確保するのは非常に困難だ」と述べた。接種の実務を担う自治体に「5回採取を基本に準備を進めるよう連絡する」という。
ファイザーとは2021年中に1億4400万回(7200万人)分の供給契約を結んだ。厚労省によると、ファイザー側からは瓶1本につき6回分が可能と伝えられていた。瓶の総量が変わらず1本5回分だと1億2000万回(6000万人)分に目減りする。
ファイザー日本法人は「承認前のため容器あたりの接種回数などの運用についてはコメントできない」と取材に答えた。一方で「欧米当局や世界保健機関(WHO)は6回分を推奨している」とコメントした。
日本が確保してきた通常の注射器では6回分に対応できないと分かったのは契約後の1月末だった。注射器と針の接合部分の空洞にワクチンが残るため5回分しか採取できないという。
今後の方針についてはファイザー側と改めて協議する。関連企業にも呼びかけて6回分に対応できる注射器の生産や輸入を可能な限り進める。仮に1瓶5回分で1億4400万回分となれば、ファイザーは供給量を増やす必要がある。
ワクチンは6月までに英アストラゼネカや米モデルナからも供給を受ける。仮にファイザー製が減っても日本全体として供給不足になる懸念は小さいとみている。
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