ジャーナリストの伊藤詩織氏(31)が、自身の性暴力被害をツイッターで「枕営業」などと名誉を傷つけられたとして漫画家のはすみとしこ氏ら3人に770万円の支払いを求めて提訴した背景には、ネット上で誹謗中傷を受ける人が心身共に追い詰められる現状への強い危機感がある。提訴後の記者会見で伊藤氏は「(誹謗中傷被害は)私たちの世代で終わりにしたい」と述べ、はすみ氏だけでなく他の書き込みに対しても法的措置を取っていく方針を明らかにした。【塩田彩、宇多川はるか/統合デジタル取材センター】
伊藤氏は8日午後2時から、代理人弁護士とともに東京都内で会見を開いた。誹謗中傷ツイートについて「正面から向き合い闘うのがつらかった。そうすることにどれくらい意味があるかもわからず、見なければいいと自分に言い聞かせていたところがあった」と語った。その上で「でも、投稿はいつまでも消えず、どんどん拡散されている。今自分が行動を起こさなければ、こうした発信をしていいのだということになってしまう」と提訴理由を説明した。
伊藤氏は17年5月、実名と顔を明かして元TBSワシントン支局長の山口敬之氏による性暴力を告発。刑事事件は不起訴になったが、17年9月には山口氏を相手取る民事訴訟を東京地裁に提起し、翌月には自身の体験や性暴力被害を巡る課題を克明に描いた著書「Black Box」を出版した。
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June 08, 2020 at 08:25AM
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「性暴力被害者への中傷を終わらせる」 伊藤詩織さんを提訴に動かした強いられた沈黙 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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