新型コロナウイルス感染者急増を受け、県が独自に出した「非常事態宣言」について説明する古田肇知事＝１０日午後２時１９分、県庁
古田肇岐阜県知事は１０日、新型コロナウイルスの感染者が県内でも急増している現状を受け、県独自の「非常事態宣言」を発令した。感染拡大を止めるため、５月６日までを対象期間とした総合対策を示し、外出自粛を徹底し、人と一定の距離を保つ「ソーシャル・ディスタンシング」を県民に強く要請した。古田知事は「いつでも、誰でも、どこでも発症し、広がりかねない。待ったなしの状況だ」と危機感を示し、県民に協力に求めた。
古田知事は、国の改正特別措置法（新型コロナ特措法）に基づく緊急事態宣言と区別するため、名称を「非常事態宣言」としたと説明した。法に基づく緊急事態宣言の対象地域への追加要請については「専門家の見地で判断すること。希望するものではない」と述べた。一方で、対象地域の７都府県に次ぐほどの感染者が発生していることを指摘し「危機感を持つべきだ」と強調した。
総合対策は、感染拡大防止の強化策、蔓延（まんえん）期を見据えた医療提供体制の充実、景気経済や生活雇用対策を柱とした。感染防止策では、曜日を問わない外出自粛、感染のリスクが高まる３条件（密閉、密集、密接）がそろう場所の徹底的な回避を求めた。ナイトクラブやスポーツジムなどの３条件に該当する店舗の経営者には消毒や換気を依頼。休業は要請せず、営業時間の短縮や休業を選択肢の一つに提示。学校の臨時休校は５月６日まで延長し、保育所や放課後児童クラブ（学童保育）などを原則休園することも要請した。
蔓延期に入った場合の医療崩壊を防ぐため、医療機関の協力を得た検査体制の拡充、病床の確保、軽症者や無症状者を受け入れる施設にホテルなどを借り上げる。同感染症の影響を受けた離職者らを支援し、感染者が確認され一時的に休業した事業者に消毒経費を助成する。収入が減少した人に生活支援も手厚くする。
この日、大村秀章愛知県知事は「緊急事態宣言」、鈴木英敬三重県知事は「感染拡大阻止緊急宣言」をそれぞれ独自に発表した。岐阜、愛知、三重の３県が足並みをそろえ対応する。
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April 10, 2020 at 04:16PM
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岐阜県が非常事態宣言 外出自粛徹底、保育所休園求める - 岐阜新聞
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